2014/03/12 8:22:53
風の余話
今年は夏目漱石を読み続けてきた。草枕、硝子戸の中、ケーベル先生、倫敦塔、夢十夜、文鳥、私の個人主義、それから、こころ、道草、と読み進んできた。毎夜就寝前のひと時を楽しみにしたものだ。
漱石の英文学、漢詩、その他の博識と論理的な思考、それらは私どもの及びもつかないところであるが、明治の人の気骨を感じた。
そして、その人物はどのような人であったのかと考える。「こころ」の先生か、或いは「道草」の主人公か等々想像を巡らせている。理知的で、しかし、感情豊かではあるが、一面、気難しい人か?と
昨日は震災のことで終日特集番組が放送され、自然と自分もそのことで頭がいっぱいであった。自然災害は恐ろしい。我家の先々代(祖父)は高崎市内南部を流れる烏川(利根川の支流)の氾濫で全てを失い故郷を離れた。そこからの出発で今の我家がある。思いは共有できる。
被災者が一日も早く再出発できることを祈る一日であった。