風の余話
全国の空家率が発表になった。全国平均は13.5%であり、群馬県は16.6%で15万1千戸。過去最高を記録し、全国でも9番目という高い数字である。
県内西部の山村の急峻の斜面を登り詰めた或る集落に知人がいて良く出かけるが、その集落も最盛期には25世帯あり、子供の数も多く賑やかであった。しかし、今では3世帯4人となってしまった。林業も衰退し、シイタケ栽培、こんにゃく栽培も衰退し、若い人の就労の場も無くなって、人口流出に歯止めがかからない。高齢者のみでは、野菜作りも自給自足だけである。
これが日本の象徴的な姿なのであろう。当事務所の周辺住宅街も高齢化が進み、空き家が目に付くようになっている。国も、市町村も対策を講じて考えているのであろうが、明るい兆しは見えない。
若い人達が人生設計できる環境を整えていかないと、結婚したくても収入が無く、生活できない、子供も養育できないという不安が先立ってしまう。人口減少に拍車がかかり将来の不安はつのる。
風の余話
先週末、妻の軽新車スズキハスラーで初の遠出をする。那珂湊の魚ショッピングセンター街で買物。いつものことながら、魚が新鮮で安い。あれもこれもと買いたいものばかり。予算もあるので程ほどに。そして早めの昼食。船盛定食はボリューム満点で美味しかった。
その後、陶器の益子町へ。陶器店街散策。珈琲カップが欲しかったので見て回った。私は大塚健一師(伝統工芸士)の垣柚が好みで求めた。店員さんの話では健一師は最近健康を害しているという。心配である。早く健康回復し又元気に活躍して欲しいと願って帰途に着く。
しかし、新車はアイドリングストップ仕様でもあり、燃費がすこぶる良い。高速道路走行であれば平均燃費23〜24Km/L以上ではないか。ガソリン価格が高騰する現在、あまりに距離を走れるので自然と嬉しくなってくる。室内も大柄な私が乗っても普通車と何ら遜色ない。窮屈感は全く無い。
風の余話
昨日は或る村社の夏祭りに招待され妻と神事に参加した。過疎の山村で村人は3名参加のみ。東京他から神官2名が祝詞奏上等神事をとりおこなった。
この村社はゴルフ場建設に伴い、現在地に移設されていたが、荒れるに任せていた。これをたまたま通りかかった東京の神主の目にとまり、その神主と村人が3年ほど前に再興させた。
山上の社、境内は静寂で、下界の暑さも忘れさせてくれた。神事の後、全員で境内の木陰に御座を敷き、持ち寄った赤飯(村の老婦人が早朝より炊き上げたもの)、おはぎ(東京の神主が手作りしたもの。紫陽花の葉に乗せてあって風情あった)等を美味しくいただいた。
貴重な体験をさせていただいた。世の中、不安な材料が沢山あるが、平和で安穏な生活を続くことをねがった夏祭りであった。