2017/06/02 9:43:45
風の余話
先日前橋市の前橋文学館(萩原朔太郎記念文学館)を訪ねた。そのホールに萩原朔太郎のお孫さんにあたる館長である萩原朔美氏の言葉が掲示してあった。
現在の日本の世相に警鐘を鳴らしているように思えたのでここにご紹介したい。
「言葉を軽く扱う人は、軽い人生しかおくれない。言葉をぞんざいに扱う民は、ぞんざいな国しか作れない。『言葉は存在の住居』だからだ。」
さすが、朔太郎の血を引く人の言葉は重い。言葉を大切にして生きてきた人だ。
弁舌が達者で言葉はよどみなくはせられるが、軽く、ごまかしばかりで、心に全く響かない人がいる。その人がテレビに出ると、胸が悪くなり、直ぐにテレビのスイッチを切る。そういう思いをしている人は多いのではないか?
我が身を振り返って、自分の言葉が世の中の人にどのような思いで受け取られているか。毒舌と直球の言葉を投げる自分があり、自省する今日この頃である。