不動産取引は、エージェント
久しぶりにブログを書きました。
すっかり霞の無い秋の透明な空気の元、晴れが続き気持ち良いですね。
さて、私は、不動産業を特に勤め人で携わっていた頃より日々疑問に感じ強く思っていたことが一つございます。
不動産取引ほど、個人の経験値・技量・知識により内容が変わる取引は無いと思っております。
独立前は、不動産業界大手会社の組織の中で「会社員」として携わっていたわけですが、お客様のほとんどが、その会社の看板や信用力でいらっしゃってました。(勿論、高額の取引なので当たり前の事ですが・・。)
しかし、実際は、特別法の宅建業法で規制されている業界なので、通常、会社規模が大きかろうが小さかろうが、どちらの業者さんも同じ法律内で同じ様な事業スキームが組み立てられており、契約書の標準約款も基本同じで、クオリティの違いは、ほぼほぼ、営業担当者「個人」に帰属していて、当時「会社の看板は大きいけど極めて属人的な業界だなぁ」と強く感じておりました。。。
当然、業務手順は、業法内で仕組化されているので会社内では、取引原型迄は、どの担当者でも同じ手順とサービスです。
しかし、抽象的になりますが、仕事のそれ以上の部分である「ここまでやる」「ここまではやらない」の幅が大きく、あくまで担当者によるところで、何故か同じ会社内でも担当者毎に仕事の内容や質・量は大きく変わります。
相場形成が固く専有部分を売買するマンション取引には、担当者による大きな差は出ませんが、よりアナログな土地や戸建取引に多い事ですが、仮に「同じ会社」で「同じ物件」の売却や購入を進めるにしても担当者によって全く別の顛末をむかえる事象が多いんだなと思います。
実は、不動産REITなどの経験値も積みたく同じ様に特別法に規制された証券業界にいた時期もあったのですが、金融業界は、個人間の営業成績には当然大きな差が出るのですが、金融商品を販売する実務面では業務品質に個人間の差は当然出ませんし、ドライに法律に則した事務手続きで粛々と取引が成立します。
不動産業は、対象物が極めてアナログなもので、人の権利等が複雑にかかわる大きな取引ですので、もちろん業法順守したうえで、取引担当者に帰属する「進め方」や「感」「センス」、「仕事観」等が大きく左右するものであるため本来は、個人のエージェントを指名して解決度合や成功度合・実務度合により報酬を決定されるべき業界でなければいけないと感じております。
いつの日か、不動産業界にエージェント制の時代が来るかもしれませんね。
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