不動産のマーケットデビュー
私共の様な会社が仲介させて頂く不動産は、そのほとんどが個人間売買の流通だと思います。
個人間売買の不動産は、メーカーの製造する製品ではございませんので、製品としての定価がございません。
実は不動産の定まった価格は有って無い様な物で、相場という曖昧なものに対して「高い」「安い」と評価を受けることが多いです。
収益を生む不動産を収益還元法と積算価格で評価した場合は、その「高い」「安い」は、客観的に判断できますが、実需の不動産はどうでしょうか??
例えば、あるご家庭で「この利便性でこの広さや快適性を20年間家族に満たしてくれるなら月の支出のここまでは良い。20年間で構築できる幸せはお金で測れない。」
またまた別のご家庭では「5年後には転居するから少々希望間取りと合わなくても5年後の売却金額がこの程度であれば、この程度で今は購入しても良い」
などなど、お客様ごとのニーズと人生設計に実需の不動産は、「住」として深く関係してきます。
必要とする人の感じる価値が流通の中で需要となり間接的にオークション形式となって価格の決着がついてくるので、物件本来のパフォーマンス通りにマーケットで価値を評価されるか?されないか?は、実はマーケットにデビューさせる時の物件に対する値付け(所謂、「出値」)や戦略、プロデュースによって決まってしまうのです。
「出値」の値付けは一番大事で、概ね顛末を決めてしまいます。
売却事情に則す活動ストーリーになるのか?
売主様の逸失利益の発生が無いのか?
物件のその後の売却活動の運命を決めてしまわないのか?
など、ここは職能とセンスが問われる部分となります。
もちろん査定後の売主様希望価格が第一に優先されるべきものですが、不動産会社の専門家が、流通の適切な価格アドバイスを責任持ってしていかないといけない重要な部分です。
例としては、相場乖離率などが有り、この相場前後乖離率と成約実例の経験が必要となってくるとともに、物件の個性ごとに対応も変わってきます。
アナログな不動産流通ですが、実は、意外とストラテジーが必要なエッセンスに覆われているのです。
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