前回続き!
前回の続きです。(お手数ですが前回ブログをお読みください)
前回ブログの後半では、弁護士さんについての疑問に終始してしまいました。前半の相続相談に絡めて、一般的な注意点について書きたいと思います。
この相談では、相続が発生後公正証書遺言があり、内縁の女性に自宅不動産を遺贈するとの内容でした。この場合相続人は自宅の権利を全く主張できないかというと、そんなことはありません。法定相続人には遺留分という権利があります。
遺留分は法定相続分の1/2です。この場合相続人(2名)は、自宅の半分について請求する権利があります。ただしこの請求権には期限があります。
@ 遺留分権利者が相続開始、または減殺すべき贈与・遺贈のいずれかがあったことを知った日から1年
A 相続開始から10年
今回の相談の場合、既に3年が経過しています。相続開始も遺贈も相続人は知っているので、請求権はすでに時効により消滅しています。
しかし後日自筆遺言書が見つかり、内縁の女性と相続人で半々にするようにとの記載がありました。日付が新しかったので、こちらの遺言書が有効となりました。遺留分の権利は失いましたが、同等の権利を遺言書で得ることができたわけです。こういうケースは珍しいので、相続人は運が良かったと思います。通常遺留分の期限についてはくれぐれも注意してください。
次にお墓についてです。今回の相続人に対して、被相続人のお墓の管理者から、3年間の管理料滞納分支払い請求がありました。管理規則を確認しないと何とも言えませんが、一般的には何年間か滞納があると使用権が取消され、無縁墓とみなされます。墓石も撤去されます。
帰郷したらお墓が無くなっていたという事態にならないよう、墓所には1年に1度くらいは連絡を取っておくのがよいでしょう。
相続相談!
昨日相続トラブル相談でご来社がありました。3年前にお父様を亡くされたご兄弟です。
被相続人(父)は地方のご自宅に、内縁の女性(Aさん)と2人で生活されていました。Aさんには相続する権利は本来ありませんが、公正証書遺言があり、自宅をAさん1人に遺贈するとだけ書かれてありました。ほかにも財産があるはずだと、相談者の方がAさんに全財産の開示を求めたところ、財産は自宅不動産だけとの回答でした。
その後相談者の方がその自宅に行ったところ、自筆の遺言書が見つかりました。Aさんが内緒にしていたようです。そこには、Aさんと兄弟で半々にするようにとの内容が書かれていました。自筆遺言書のほうが日付が新しかったため、こちらが正式なものとなります。(裁判所の検認も受けました)
相談者の方は何度もAさんに話し合いを求めましたが、全く応じてくれませんでした。仕方がないので弁護士さんに依頼しましたが、それでも話し合いができないようです。
私は弁護士さんの動きに疑問を持ちました。普通一定期間話し合いができなければ調停を申し立てます。3年近くも手続を進めない弁護士さんは聞いたことがありません。遺言書に問題があるわけでもなさそうなので、さっさと調停を申し立てればよいのではと相談者の方にお答えしました。
その弁護士さんは、交渉経過もなかなか伝えてくれないそうです。そればかりか携帯にに電話をしてもほとんど出なかったり、事務所に電話しても留守だったりで、まともな打ち合わせが出来ていません。弁護士さんに強くクレームを言ったらどうですかと私は言いましたが、その弁護士さんは某大企業の社長さんの紹介だそうです。テレビにも出たりする高名な方とのことで、なかなか強く言えないとのことです。
そういう弁護士だと、大きなクライアントを抱えてるでしょうから、小さい仕事は後回しにされてる可能性も高いでしょう。しかし何年もほったらかしにされたのでは、相談者の方はたまったものではありません。もう少しこの状態が続くようであれば、弁護士変更もやむを得ないでしょう。
テレビで立派なことを言ってる弁護士ほど、実際にはきちんと仕事をしてくれないのかもしれません。ふと巷で話題の、三井不動産が欠陥マンションを販売したニュースが頭に浮かびました。
西荻窪 空き家研究会!
昨日西荻窪在住の方が集まりまして、「空き家研究会in西荻」が開催されました。地主さん、農協の方、杉並区関係の方、古民家を改装してカフェを営業されてる方、シェアハウスを運営されてる方、商店会長、町内会長などなど約20名の方と侃侃諤諤意見を交換しました。
多くの方の考えとしては、子供から高齢者まで、世代を越えて交流できる地域のコミュニティースペースとして活用できるのが理想というものです。
理想を実現するためには、空き家を所有する方々の理解とご協力をいただくことが何より大切です。そのためには運営する側が熱意をもって,企画・運営について所有者の方にご提案できなければなりません。
空き家の相談を金融機関や不動産会社に相談すると、とにかく売却を薦められると、出席者数名の方から発言がありました。不動産会社からの出席は私1人でしたが、大変耳の痛い言葉でした。
不動産会社や金融機関からは発想できないようなアイデアを、一般の方々はお持ちです。目から鱗の貴重な時間を得ることでき、大変有意義な集会でした。
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