レオパレス‼
レオパレスが建築基準法違反の手抜き工事で大変なことになっていますね。有名な会社が起こした、たくさんの棟数の欠陥工事ですので大きなニュースになってますが、手抜き・欠陥工事は、不動産・建築業界ではリフォームも含め常に付きまとう問題です。
レオパレスのアパートは、私が不動産業界に入った約30年前にはすでにどんどん建築されてました。当時はミヤマという会社名でした。
欧風的というか、特徴のある外観デザインで見ればすぐわかりました。室内の空間に、ロフトというスペースを設けてブームにしたのもこの会社ではないかと思います。
高めの家賃設定でしたがすぐに満室になってました。商品のコンセプト設定は抜群だったのでしょう。
さて手抜き・欠陥の問題についてですが、レオパレス21は上場企業の大手ですから、建物を建てるときはきちんと確認申請し、完成すれば検査済証を取得してるはずです。
一般的には、ある土地に建物を建てる場合の行程は、とっても簡単に示すと下図のようになります。
土地にこういう建物を建築したいと図面(配置図、平面図、立面図など)を添付し、建築確認申請を行います。(昔は役所に申請してましたが、今は民間の検査機関が一般的です)
図面が建築基準法や、その地域の法令に適合していれば「確認済証」が交付され工事を開始することができます。
建物が完成すると検査機関による「完了検査」が行われ、「建築確認申請」のとおりに完成していれば、「検査済証」が発行されるという流れになります。
この「完了検査」や「検査済証」はたいそうな名前が付いていますが、手抜きや欠陥を検査するわけでも、それがないことを証明するものでもありません。そこらあたりを勘違いされてる方がけっこういらっしゃいます。
「完了検査」は、出来上がった建物を目視や簡単に測ったりするだけで、床下に入ったり天井裏をチェックしたりするわけではありません。要するに見た目が確認申請図どおりに出来ていればよく、出来ていれば「検査済証」を交付してくれます。
ですからレオパレスのように、見えないところで手抜きをする業者が後を絶たないのです。
基準法違反の手抜きを無くすには、抜き打ちの中間検査を数回義務付けるといった法改正をするしかないと以前から思っていますが、なかなかそうなりません。
今のところ、建築主が建築士などの専門家を雇って、工事現場に足を運び自衛するほかなさそうです。
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