2012/06/24 12:43:37

サブプライム問題 #2

金融商品の運用によって損失が発生する、という事態は、運用に関わる仕事をしている者にとっては通常の出来事であるが、サブプライムに絡んだ金融商品に関わる損失の発生は、その証券化された金額およびその証券化商品を購入した投資家が世界的規模に渡っていたため、発生した損失額および購入した投資家を限定することが難しかったため、世界の金融市場は、投資家がその目に見えないが実際に起こっている現象に対して恐れおののいたため、投資資金が急減し、あらゆる金融商品の価格が大幅に値下がりした。


2007年夏ごろには、この金融商品を購入していた投資家が欧州の金融機関が中心だったことが判明してきたのだが、ロンドンで債券という金融商品を取引していた自分にも、その影響が重くのしかかってきた。自分のいた会社は、直接、サブプライムに絡んだ商品を組成・販売・保有していなかったが、その商品を購入していた金融機関の債券を保有していた。債券を保有するということは、その金融機関の信用リスクを保有することであるが、それら金融機関がサブプライム商品で大きな損失を抱えたため、それら金融機関の債券の価格が急落し、結果として自分らも損失を抱えることとなった。


損失が発生することは通常の出来事と申し上げたが、サブプライム商品の場合、厄介だったのは、保有している投資家が実際どれ位損失を抱えているか、なかなか、わからなかったことで、債券の価格が下げ止まらなかったことだ。通常なら、いくら損失が発生するか推測し、そこで負けは負けとして諦め、次の手段を講じるのだが、サブプライム問題は、そういう手段を取ることができなかった。そして、リスクマネーが世界中の市場から逃げて行った。


2007年7月ごろから始まった市場の混乱は6か月以上に渡り続いた。自分ら市場関係者も、日々流れてくる市場についてのネガティブなストーリーと、どこまで増えるかわからない損失に頭と心を痛めながら過ごした。一部の欧米の金融機関は、兆円単位で損失を出していたし、その状況もいつ終息するかわからないという、今まで経験したことがない状況に陥っていた。






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