2017/12/21 10:28:14

私について #282 (銀行にとっての住宅ローンビジネス)

住宅ローンビジネスは、高度経済成長期以降、国民の所得が伸びて個人の住宅取得率が上昇したこともあり、民間金融機関にとって安定的な高収益を見込める商品だった。そもそも住宅ローンは、我々が普段住んでいる住宅のローンなので、借り手はきちんと返済する人がほとんどで、仮に返済が滞っても、土地や家屋を担保としているので金融機関にとってリスクは少ない上、貸出金利も法人への貸出金利よりも通常高く設定できるので、金融機関にはかなり美味しいビジネスのはずだが・・・。少なくとも、過去多くの銀行マンは自分にそういう話をしていた。


2017年11月初旬、みずほ銀行は住宅ローンビジネスの縮小・撤退を検討している旨の、また、三菱UFJ信託銀行は住宅ローンビジネスそのものからの撤退を検討している、とのセンセーショナルな報道が相次いだ。最近、年老いてきた自分にとっては驚きの経済ニュースが多くなってきているが、ご多分に漏れずこれも衝撃的なものだった。過去数十年ゼロ金利が続きここ数年はマイナス金利となり、ある意味、民間金融機関の資金調達コストは「コストゼロ」みたいな資金がいくらでも調達できるのに、そのビジネスを縮小・撤退する理由は、彼らのビジネス維持のコストが高いことから来るのかもしれない。実際みずほ銀行は、住宅ローンビジネス縮小・撤退を発表した直後に、2026年度末にはグループ従業員数を現在の79,000人から60,000人に減らす方針を明らかにした。


戦後から現在まで、日本経済の発展を牽引してきたとの自負を持つメガバンクも、長期にわたる低金利社会・フィンテック・ネット銀行など融通性の高い競争相手の出現で、その経営の根幹が揺らいできている。度重なる不祥事が明るみに出ている、日本が誇る製造業のグローバルベースでの地位低下も甚だしい。こんなことを状況ばかりを考えていると、将来の日本が心配になる。頑張れ、日本の企業戦士たち!






2017/12/15 11:00:58

私について #281 (カラオケ)

自分はアルコールは苦手だがカラオケは好きだ。若かりし頃カラオケ仲間から、「おまえは酒を飲まずによく歌なんか歌えるな」と言われることが多かったが、そんなことお構いなしによく歌ったものだった。先日、サラリーマン時代の仲間と、人によっては10数年ぶりに再開したが、彼らとカラオケ大会をエンジョイした。そのメンバーは2005年ごろのロンドン駐在時代、何かにつけ、仕事帰りカラオケに行って歌いまくった、自分の人生において強く印象に残っている者たちで、自分を年長に多い時には7名ぐらいの仲間だった。その仲間の一部から3か月ほど前に「カラオケに行きましょう、とのオファーを頂き今回の集まりとなった。久しぶりに会う仲間、年月の経過によりそれぞれ年を重ねた風貌となっていたが、歌い始めた後の行動パターンは10数年前と全く変わっていなかった。このメンバーは誰もが多くのレパートリーを持っていて、限りある時間の中でたくさん歌おうとするため、誰かが歌っている間にすかさず曲の登録をしていく。一応自分が年長なので通常の会話の時は気遣いを感じることはあるが、曲の登録に関しては、その辺の配慮はなくなることが常だった。今回はそのメンバーの一人が誘ってくれた、新たなメンバーも加わり、またその人がとても乗りの良い人だったので一層盛り上がり、あっという間の4時間弱だった。今後もこの集まりが続くとありがたいと思う。


ところでその帰り道、少し意外な光景を目のあたりにした。23:30頃、新橋で銀座線に乗り表参道で千代田線に乗り換えたのだが、いずれの電車もやたらとすいていた。表参道発23:50の千代田線に至っては座ることもできた。年の瀬も近い、東京の終電間近かの地下鉄は、「夕方のラッシュ並みの混雑」を想定していたのだが、銀座線も虎ノ門ですら乗客は少なく、表参道までスカスカのまま電車は走っていった。サラリーマンでなくなって6年ほどで、都心の交通事情は大きく変わってしまったようだ。若年層のアルコール離れ、働き方改革で民も官も終電までの残業はご法度。それが原因なのかは定かではないが、ここ数年終電間近かの地下鉄に乗ることがなかった自分にはとても驚きだった。吊革につかまりながら酔いが回って居眠りしている乗客、遅くまで働いて疲れていそうな雰囲気を醸し出していた乗客を見ながら帰宅していた頃が、とても懐かしく思えてしまった数十分だった。





2017/12/12 10:11:43

私について #280 (投機対象となったビットコイン)

ネット上で取引する仮想通貨の一つであるビットコインは、1,300種類以上あるとされる仮想通貨の中で時価総額は約2,800億ドル(32兆円)と最大で、全体の60%を占めている。そのビットコイン取引で、ここ最近、日本の存在感が高まっていて、2017年10月〜11月は世界の取引の40%を円建てが占め、米ドルを超えて世界最大のシェアを握った。そのきっかけは2017年4月1日施行となった「改正資金決済法」による。同法における仮想通貨の定義とは、1.物品を購入しもしくは借り受けまたは役務の提供を受ける場合に、これらの代価の弁済のために、不特定多数の者に対して使用することができ、かつ、不特定の者を相手方として購入および売却できる財産的価値。2.電子的に記録され移転できる。3.法定通貨または法定通貨建て資産ではない。その他、取引所の監査や顧客資産の分別管理が義務付けられている。法定通貨ではないものの、決済性が高まったこともあり、最近では量販店などいくつかの業態の店舗では、ビットコインでの支払いも可能というところが増えてきた、と耳にすることが多くなった。


そんな中、ビットコインはここもとその価値を急速に上げている。2017年2月には1ビットコイン10数万円だったのが、12月には1ビットコイン200万円弱と年初の17倍まで値上がりしている。自分の知る限り、仮想通貨市場には様々な問題点があり、その整備もほとんど進んでいないにもかかわらず、ここ数ヶ月相場は一歩後退五歩前進の勢いで上げ幅を拡大している。そもそも、「世界の不特定多数の採掘者(マイナー=Miner)が複雑な暗号を解くことで取引を記録・承認し、その報酬としてビットコインが新たに発行される」、と言われる、自分にはよく理解できない金融商品?が、なぜ急激に値を上げているのかと言えば、投機マネーが市場に流入しているからだ。それも日本における投機マネーの増加が、急速な価格上昇を招いている可能性が高い。それも自分らのような年代層ではなく、20代・30代など若年層が積極的にビットコイン市場に参入しているようだ。人づてに聞いた話だが、大学生の中にも、実際ビットコインが何なのかよくわからないのに、知り合いを通じてビットコインを手に入れ、損した、儲かったと一喜一憂している話を聞いたことがある。証券会社に長く勤務した自分にとって、投機性のある投資対象商品としては株式・外為というのが定番商品であったが、今では仮想通貨と呼ばれるものが、若年投機家の注目を浴びているのが現実だ。


国の通貨の番人である中央銀行が介在しない、法定通貨でも法定通貨建て資産でもないビットコインなど仮想通貨市場が活況を呈している裏で、将来発生し得るリスクに関して、強く警鐘を与える者はいない。投機・投資の世界で一つのモノの値段が上がり続けることは絶対に無い。仮想通貨市場も必ずどこかで混乱するタイミングが来る。今日儲かっていても明日儲かるとは限らない。日本の若年層諸君、目先の利益だけを求めるのは危険だ。「日本発、仮想通貨市場暴落」の悪夢だけは避けていただきたい!







会社概要

会社名
グランド・プラン
カナ
グランド プラン
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代表者
大原 仁
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1510064
東京都渋谷区上原2丁目17−2アハトインセルン101号
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不定休
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