2019/05/23 11:00:39

私について #316 (コンパクトシティーづくりの難しさ)

日本の都市計画の柱は、いわゆる「線引き」制度にある。まず、都市計画区域を設けたうえで、積極的に整備を進める「市街化区域」と、開発行為を抑制する「市街化調整区域」を定める。しかし、2017年度の全国の開発許可件数をみると、約2万1700件の52%が市街化調整区域内での案件だった。抜け道がいろいろあるので、いつまでたっても地価が安い郊外の調整区域における、虫食い開発が止まらない。一方、市街地では空き家や空き地が増えて、都市のスポンジ化が進み、賑わいが消えていっている。現在の地方都市に共通する風景だ。


なかでも問題なのが、都市計画法34条11号に基づいて自治体が設けた条例を根拠とする規制緩和だ。調整区域でも50戸程度の住宅が集まっている場所では新たな開発を幅広く認める仕組みで、線引き制度を形骸化させている元凶と言える。立地適正化計画は市街化区域よりも狭いエリアに住宅などを誘導し、街を縮める仕組みだ。それなりの意味はあるが、併せて条例による規制緩和を見直さないと、様々な機能の集約は進まない。一方で、駅の近くに建つ高層マンションのように、中心部の過度な高度利用ばかりが目立つ点も気になる。周囲の街並みや景観に配慮した街づくりが必要だ。2019年は都市計画法(旧法)が制定されてちょうど100年の節目の年になる。人口減少はこれからますます加速するのだから、持続的な街の姿をもっと真剣に考えるべきだろう。


上記は2019年5月20日の日経の記事。今後もますます進む人口減少に合わせたコンパクトな街をつくる目的で都市再生特別措置法が改正されて間もなく5年。住宅や商業施設などを集約する「立地適正化計画」をつくる地方都市が増えているが、いずこにおいても効果は上がっていない。茨城県つくば市では、つくばエクスプレス つくば駅前での再開発で市長と民間企業の間でその事業において大きな溝があることを紹介していた。筑波研究学園都市にふさわしい再開発を望む市長と、駅前に単に高層マンションを建てようとする民間企業のビジネスプラン。


我々がよく目にする、駅前に高層マンションを建て、それを再開発のメイン事業とする自治体の多いこと。駅前だけを派手に整備し、その周辺にあるオリジナルな商店街など街並みが消えていく、そんな負の影響を無視した街づくりに自治体が注力しているのはいかがなものか。コンパクトに管理できる街をつくることが自治体の目的だったはずだが、実状はどうもそうなっていない感じがする。自分は見ることはできないと思うが、30年後の首都圏郊外の街並みはどうなっているだろうか?東京都心部への人口集中傾向は、今後も続くことになりそうだ。






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