2024/03/12 16:10:20

私について #407(EV変調 世界に広がる)

米国アップルが10年越しのEV開発を断念した。人が乗るEVには、高い安全性が求められる。アップルはそこに「完全自動運転」という未踏の新技術を盛り込もうとした。開発は遅れに遅れた。何よりEVは多大な人的コスト、そして環境負荷がかかることがわかってきた。ボディーを形づくる鉄鋼とアルミニウムを除けば、EVは製造するにあたりガソリン車の6倍もの鉱物資源が必要とされる。大勢の労働者を動員しなければ採掘と加工はかなわず、その際の汚染も大きい。加えてリチウム、ニッケルなどの希少鉱物はいずれもアフリカやアジア、南米の新興国に偏在しているため、EVブームは鉱物インフレだけでなく、各国の資源ナショナリズムをも生み出した。


アップルのEV参入と同時期、それを国家レベルで取り組み始めたのが中国だった。「決意を固めて経済発展と環境改善の両立に取り組む」。製造大国から製造強国へ。習近平政権は産業構造の転換を促す構想「中国製造2025」を掲げ、EV産業の育成を柱に据えた。中国は日欧米韓から合弁を強いる手法で先端技術を吸収し、自国内でコバルト、リチウムを生産できる優位性を持つ中でBYDなどの躍進を生んだ。しかし、EV車購入に対する補助金がなくなることもきっかけとなり、国内でのEV販売は大幅に鈍ってしまった。また足元では、世界的にプラグインハイブリッド(PHV)やハイブリッド(HV)が現実解なのではないかといった議論すら広がりだしている。この機運は、EV化を強く推進してこなかった、トヨタをはじめとする日本企業にとって一種の息抜きををもたらしてくれたような気がするが。


一方、アップルがEV開発中止に踏み切った背景にあるのは、その技術開発の難しさだけでなく、急速に発展した生成AIブームがある。EV開発にご執心だったことやChat GPTの出現で2023年夏以降のアップルの株価が伸びやんだことも同社経営者にとって深刻な事象だった。ティム・クックCEOは2024年中にAI戦略を明らかにすることを予告した。


ここ数年EVブームに乗ったアップルなどIT企業は本業への回帰を急ぐこととなり、本業である自動車大手はEV開発の限界を感じた2024年になった感がある。ゼロエミッションを高く掲げた先進各国首脳たちも、今はほとぼりが冷めるのを待つという感じなのだろうか?







2024/03/01 11:28:35

私について #406(家を借りやすいシステムを作る)

高齢者、子育て世帯、低所得者および障害者などは法律で住宅の確保が難しい「要配慮者」に位置付けられている。そこで政府は「要配慮者」らも住宅を借りやすくする仕組みを整備するため、今の通常国会に住宅セーフティーネット法や高齢者住まい法などの改正案の提出をめざす。


現状として、賃貸物件の所有者は賃料の支払い能力や孤独死などへの不安から要配慮者との契約を敬遠しがちだが、法改正で滞納リスクを減らし、所有者と要配慮者が安心して住宅を賃貸借できるようにする。具体的には、賃料滞納が生じた場合などに、一定範囲で立て替える家賃保証業者を国が認定する制度を創設する。新たな認定制度では、原則として要配慮者の保証を引き受けることや緊急連絡先を親族など「個人」に限定しないことを認定条件とする。国がお墨付きを与え、入居者が安心して使えるようにする。新制度の認定を受けた保証業者は、住宅金融支援機構が提供する保証業者向け保険の保証率を一部の物件では高くしてもらえる、保証業者はリスクを押さえつつ家賃保証サービスの拡大を見込めることになる。


また地方自治体が指定する「居住支援法人」の機能も高めるため、債務保証や相談業務に加えて、入居者から委託を受ければ死亡後の不用品など残置物を処分できるようにする。加えて、物件所有者と協力して入居者の日常の安否確認や見守りなどを提供する仕組みもつくる。単身高齢者は2030年には800万世帯に迫るという推計がある。この状況を受けて政府は全国の空き家849万戸、そのうち50%が賃貸住宅と言われる現状を軽減していきたいと考えている。


要配慮者数の増加および賃貸住宅を含む空き家の増加はいずれも増加の一途をたどっている。政府が真剣に取り組む覚悟があれば、いずれの事象も、今後少しは良い方向性が見いだせるかもしれない。そんな期待を抱かせる政府の動きをじっくり観察していきたい。





2024/02/14 13:58:46

私について #405(フライトの楽しみ方)

まだ2月半ばだというのに、まるで春が来たかのような陽気が続いている。風は無く空は青く澄みきっていて、それをぼうっと眺めていると眠くなってしまう感じだ。一方、暖冬の影響で降雪量が少ないため、スキー場を経営されている方々の大きなため息が聞こえてくる感じがする。実際にスキー場に行ったわけではないが、ここもとの東京の陽気を見るだけで雪国の状況も大体察しはつく。今冬はほとんど売り上げは上げられないことだろう。


ただ青く澄み渡った空の出現で、ここ数日はるか上空を飛行する飛行機の姿を目にする機会が増えた。渋谷から見る飛行機はすでに3,000から10,000m上空を飛行してるから小さくしか見えないものだが、実際にはスマホのアプリ”FlightAware"で見ると自分が地上から見ている豆粒ほどの飛行機の航空会社、高度・速度に加え、出発地・目的地がわかるのだ。渋谷付近を通過していく飛行機は羽田、成田発であれば西もしくは南西に向かうのが通常であり、国内線であれば北陸地方の飛行場、中国地方の日本海側および福岡など九州北部へ向かう便が多く、国際線であれば韓国、中国へ向かう便が多い。そのほか画面を縮小すると日本列島上空を東西南北縦横無尽に飛行機が飛び交う状況を確認できる。縮小すればするほど世界中の飛行機の飛行状況もわかり、地球上空を航路に沿って蟻の大群のように世界中の飛行機が連なって飛んでいることがよくわかって面白い。


地上から飛行機を見ることだけではなく、飛行機から地上を見ることも好きだ。サラリーマン時代は国際線を中心に世界中を飛び回り上空から地上を眺めたが、今思い返してもう一度見たいという景色がいくつかあった。エジプト カイロからルクソールはナイル川を北から南へ下るフライトだが大砂漠地帯を流れる水量豊富な光り輝くナイル川と両岸の緑地帯のコントラスト。たった一時間半のフライトながら感動しまくった。チリ サンチアゴからボリビア ラパス間は3時間、アンデス山脈を見ながら過ごした。東京から英国 ロンドンへは佐渡島から日本海を北上しロシア ハバロフスクに向かいそこから進路を北西に向けシベリア上空を7時間飛行しウラル山脈を越え、フィンランド、バルト三国上空を通過する航路。日本など東アジアからはシベリア上空を含むユーラシア大陸をほぼ横断する、10時間以上ほとんど陸地上空を飛行する世界でも珍しい航路だった。しかし、そのシベリア航路は、ロシアの独裁者によるウクライナ侵攻で現在は利用することができない。中国の航空会社は不明だが、日本、韓国の航空会社の欧州への航路は15時間かかる北極回りとなってしまった。航空機の性能が上がり、途中給油無でも欧州各地に飛べるが、飛行時間は最大4時間ほど長くなってしまった。


昨今、ゆったり、のんびり、クルーズ旅行がブームになった来ているようだが、自分はあらゆる面で飛行機派だ。2020年2月に南米に行って以来4年も海外旅行に出かけていない。当然長距離フライトに乗っていない。もうそろそろ限界だ。







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