2012/03/31 18:02:13

私について#11 (ブラック マンデー)

1987年10月、米国凋落、日本隆盛の流れを象徴するようなことが起こった。19日月曜日、ダウ平均が一日で500ドル(22%)以上下落した。この激震は日本にも伝わり、次の日の東京市場の日経平均は3836円(15%)下落した。ところが、東京市場は、翌日には2037円(9%)戻すなど、欧米の株式市場に比較すると、その底堅さが際立っていた。結果として、1988年4月には日経平均は、ブラックマンデーでの下げ分を埋めてしまい世界を驚かせた。


とは言え、ブラックマンデー後、ニューヨークオフィスは、それまでの人員増強スタンスから一気に人員縮小へ、180度転換した。自分の所属した部署でも、1986年以降現地スタッフを中心に増やしてきたが、米国株式ビジネスの減少と人員増強によるコスト増に耐え切れず、直近、新たに採用した現地人も含め大幅な人員カットを実施した。中には、自分ら若造に泣きついてくるスタッフもいたが、どうすることもできなかった。


一方、日本は元気であった。上場企業の一部は、堅調な日本株市場の後押しを受け、ユーロ市場でじゃんじゃん資金調達し、その資金を日本に還流させ、投資資金として使った。一部は、設備投資に回り、一部は、証券投資、不動産投資に向かった。資金投下すればするほど資金が増えて戻ってくる、多くの日本人は、その時、これが大きな勘違いであることに気づかないでいた。気づいていたかもしれないが、止めることはできなかった。証券業界も桁違いの収益を上げ、とりわけ大手4社は、利益ベースで日本の上位企業に居並ぶ高収益企業となった。


1988年、米国は、相変わらず、資金調達において、日本に頼っていた。それに応えるように、日本の投資家も有り余る資金で米国債を購入した。米国において、主要な産業は没落の一途で経済は活気を失い、国は借金漬けで立ち直りのきっかけを見出せない状況であった。メディアも挙って、米国の終わりを書きまくっていた。思えば、今もメディアは、その時と同じような論調でEU「崩壊」を予言しているが・・・。








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