私について #144 (アジアの事情)
2013年11月30日付日経1面、日本のある企業のASEANでのビジネス展開を基に、成長著しく、したたかに力強く発展しているASEAN諸国の実情を紹介する記事が目を引いた。先進国並みのビジネス・社会制度を持つシンガポール、タイ・マレーシア・インドネシア・フィリピン等既に外国企業からある程度の生産基盤を築かれている国々から、今後、カンボジア・ミャンマー・ベトナム・ラオス等へ生産・経済基盤が広く活用されていくことを予測する内容。そして、「ASEANでは市場を通じて統合が進み、制度が後からついて行く。こらがASEANの流儀だ」と結んでいる。あとがきの内容「経済水準や政治体制等共通項の多い国が集まってできた欧州連合(EU)のまねはできない。」には、この記事を書いた記者のEUに関する知識の乏しさを感じてしまうが。この内容は読者に誤解を与えてしまう。
2015年、そのASEANは経済統合を目指している。EU同様様々な属性を抱える国々が経済統合を目指すと言うことは、「言うは易く、行うは難し」だ。それはEUの状況を見れば一目瞭然。しかしながら、経済発展著しいASEAN諸国にとっては、各国間の競争が激化するものの、それが諸国の経済発展をより強固なものにするものとなることは間違えない。今後も各国首脳と国民が力を合わせその実現を果たしてもらえたら、世界経済の発展にとっても好影響を与えることになるだろう。
一方、アジアにおける先進的な地位にある東アジア諸国の現状には目を覆うものがある。自分は、いつかは各国首脳が全く意味のないこの状況を打開する道を探り、解決に導くと思っていたが、そのような気配は全く無く、果てはスクランブルし合っている現状。経済発展はかなりの部分達成したと言える国々であるが、いくつかの点で、各国が各国の事情を剥き出しにしていて、世界各国から見れば、この地域は一触即発の状況にあると思われていることだろう。間違いが起こらないうちに、各国首脳は解決の道を模索する努力をしてほしい。
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