2010/08/31 20:50:23

減額 上場準備

嘉子の創作「減額」続きです。


管理会社の新社長は、自分の地位が危うくなっているような、漠然とした不安の解消をどうしたらいいのか考えていました。すると、株式の上場で社員のヤル気とモチベーションがうなぎのぼりになったという、ヒューマンドキュメンタリーをテレビで特集しておりました。


「これだ!!」  新社長は、大義があり、社会に認知される目的を植えつければ社員は私こそ社長でありつづけるのが適任であると判断するに違いない・・・。そう考えました。それにはまず、意識付け、野心の植え付けがスタートとして必要です。ホリ○モンだって、株の売買で、揚げ足を取られ・・・。失脚はしたものの、あの頃は間違いなく、ひとつの時代の寵児であり、ある人々の憧れだったのです。時価総額世界一。リーマンショック後の世界では、古語ですが。


株式の上場は夢とそして、実利が期待できます。未公開株をたくさん持っていれば、社長の持ち株もすごい高値になるかも知れない。でも、どうしたら持ち株比率を上げることができるだろうか?。だいたい、上場ってどうしたらできるんだ?新社長はわかりません。とりあえず行動は早いにこしたことは無いはず。なにから手をつけようか?。


手っ取り早い方法は、社員に上場の話を、話す前に、自分が株式をいらなそうな人間から安く入手しておくのが一番そうに思えます。そうすれば、新社長自身の影響力と、持株比率が高まります。新しい一手の思いつきに歓喜の表情です。まずは、株を売ってもよさそうな先代社長の取り巻きから、株式を巻き上げる方法を考えよう。


まずは、人をとりこにするにはなんといっても、「金」だ。金をかければ人の心は買える・・・。新社長の発想はいつもここからわかりやすく出発できます。非主流派となった先代社長贔屓の、斜陽族の社員が狙いだ。まずは、接待漬けにして、懐柔策を取ったふりをしてみよう。そして、安く、株券を買い取ろう・・・。徹底的にゴマスリを開始することにしました。すべての人間が「金がすべて」とは限らないのにそんなことは、まったく頓着しません。


なんなら、どこかの政党みたいに、「ポスト」とか、なにか名誉そうなことを与える・・・。なんていう手もあるな・・・。株が手に入ったら格下げにすればいいだけだ。これなら、たいして時間も、金もかからなくて、紙ッぺら一枚くれれば、すむことだ・・・。次々に腹黒く案が浮かびます。


不安だらけの新社長から、上場企業の取締役の自分をイメージして、みるみる希望の塊になっていくのでした。・・・・。ホリ○モンだって、苦労するハメになってしまったのです・・・。株式から一歩距離を置いて、エンジニアだったら・・・。この結末を忘れているのでしょうか。





2010/08/30 19:41:04

減額 NO

嘉子の創作「減額」続きです。


大家さんが住民の意見を聞いて出した結論。「NO」。信頼関係が崩れてしまって、回復の見込みがないのなら、離れるしかない。そんなありふれた結論になったのです。


平成の今の時代には、質の高いコンプライアンス・法令遵守の姿勢が求められています。何度もの電話での問い合わせ、文書質問、あまたの入居者からの声に対して、不誠実な対応と、時間稼ぎのようにさえ感じることばかりが目だった管理会社に対する結論は「NO」というものでした。


石原慎太郎がエッセイの題名にNOを使った頃の日本人は自分の意見を言わずに胸にしまいこむ人々が大多数でした。国と国との関係も。ですからこそこの言葉がタイトルに使われたのです。少しずつではありますが、「NOといえる社会」になってきた。管理会社を選ぶのは大家さんの仕事です。


大家さんは思いました。「次は、きっと、入居者にとても満足していただける誠実な不動産管理会社との出会いがあるに違いない・・・。」一つの問題を通して出会った入居者たちとの交流は意義深いものでした。一枚の請求書の不思議さから、地域交流が出来、仲の良くなった住民たちは、談話室を去る大家さんへ笑顔を向けてくれました。問題はありましたが、すべて悪いことばかりではなかったようです。


ただし、いつまでも、「勝手」は許さない。そんな決意と希望にみなぎっています。自分のアパートを舞台にした集金手法。ほかの不動産管理業でもこのような虚偽集金システムの事件があるかもしれない・・・。来週にも、弁護士と税理士らと、しかるべき方法を行動に移す方向で住民の意見もまとまっています。


大家さんはこのアパートの問題解決について、夜明けが間近な感覚がありました。暗闇にポツンと光るものがあります。大家さん。見てください。というように、すうっと広い庭の池のほとりに虹色の灯りがともりました。清んだ水に集まったホタルが弧を描きました。


※ブログ主嘉子より・・・ちなみに先日登場させた資格・管理業務主任者の試験にブログ主は合格しています。宅地建物取引主任者の試験よりはすこし楽に感じました。チャレンジする方は、今年の申込にひょっとしたら間に合うかもしれません。分譲マンションを所有していらっしゃる方は、実生活に役立ちますから、ぜひ力だめしを。秋のお勉強楽しいですよ。





2010/08/28 12:13:02

減額 管理契約解除

嘉子の創作「減額」続きです。


そして、大家さんが出した結論。それは、管理会社を替えることでした。大家さんとの管理契約書には明記されています。「全入居者から一律毎月3000円の賃料減額する。」その契約書が交されていながら、管理会社はその義務の履行をしなかった・・・。


管理会社の仕事としては、やはり問題です。しかも預かり金集金の「言い訳」にはもっと腹立たしいものを感じました。大家さんは今回の値下げ分に関して、管理会社の収入に寄与するつもりは毛頭ありませんでした。


問題のおきる前も、そして今このときも、一度もそんなつもりはまったくなかったのです。ひたすら入居者の負担を減らすためだけの切なる願いだったのです。一度だって管理会社の収入にしなさいなどと命じたことはないのです。それなのにあたかも、大家さんの意思で、差額を集金させたかのような文言で、言い訳に使われてしまっていました。


管理会社に対して大家さんは十分に管理料を支払っています。滞納家賃保証や、返済金保証など、アパート管理に関して、相場以上の保証を要求して管理会社に資金を支出させるような、過度な負担をさせたりもしていません。ですから、今の管理費の支払いで、経営的にも相場としても十分に納得して管理契約を結んでいたのです。


すべてのことの経過を理解した談話室の人々。今では、入居者と大家さんはそれぞれの思いで、管理会社をかけらも信用できないところまで心がさめてしまっていたのです。


入居者からの質問状には文書回答が無いままです。大家さんへはこの差額の集金について、一切相談すらなかったのです。しかもいまだに大家さんへは内緒にしているのです。大家さん側からは、ヒラ社員ヒラマと管理会社で会って以来、この件では、管理会社幹部への連絡をしていません。ヒラマからの情報で、ある程度の管理会社の様子はわかっていました。入居者の質問にさえ答えない会社が、重要な顧客である大家さんに対して「文書」に書き表せる言い訳の言葉を持つはずがないと予測していたからです。


自宅に戻った大家さんはまたもアパート経営の初期の頃を思い出しています。あのころは、管理会社という業務があまりありませんでした。今では、分譲マンションの管理では、管理業務主任者という国家資格のある人が重要事項説明をするなど、世の中は「資格」の時代になってきています賃貸経営では、まだ、その流れの途中段階。大家さんは、時代の流れにまた、思いを馳せています。付き合う企業も、住民との接し方についても、次の時代に移ろうという潮時があるとしたら、きっと、今かもしれない・・・。


不誠実な管理会社との関係をきっぱりと断ち切ろう。自分の生活費。アパート経営の収入を支えてくれているのは、他ならぬ今日会った入居者たち、ひとりひとりなのだ・・・。またもシタッパの話を思い出し、そんな苦しい中から支払いをしてくれている住民への感謝の思いで、涙があふれてきました。ほほを伝う男の涙は、この数ヶ月間の悶々とした管理会社への疑念を洗い流していくかのようでした。


入居者が安心して賃料支払いができる。指定振込み先に明確な金額の、家賃を支払う。たったこれだけのことです。アパート経営の初歩の初歩。それさえ、まともに管理もできない管理会社は断ち切る。大家さんはすっきりと考えがまとまったのでした。


メモ帳を出して、カレンダーのスケジュールに「弁護士に連絡を入れる」と書き込みました。






会社概要

会社名
(有)グラントップ
カナ
グラントップ
免許番号
宮城県知事免許(5)4809
代表者
山田 嘉子
所在地
9811107
宮城県仙台市太白区東中田2丁目1−38
TEL
代表:022-741-0730
FAX
代表:022-741-2335
営業時間
09:30〜17:30
定休日
土日・祝 毎週水曜日午後
夏季・年末年始・大型連休
最寄駅
東北線南仙台
バス乗車4分
バス停名東中田六丁目分
バス停歩3分
メール送信はこちら
ログイン
 


123

このページのトップへ