2010/09/24 10:31:17

減額 スター気取り

嘉子の創作「減額」続きです。


住民集会が開かれました。当日はほとんどの住民が参加していました。その中で、尾宅はあいかわらず、おとなしく他人の話に聞き耳をたてています。住民は尾宅が内偵していることを知っていますが、気にしていては話が出来ませんから、仕方なくホンネで審議していました。


司会はケイジ。書記は法子さん。招集は有志代表という構成です。議会を仕切る法子さんとケイジの様子で、尾宅のメガネの奥の瞳はギラリと光ました。以前の二人とは違った、ある種の空気を敏感に感じとったのです。もとを糺せば、法子さんの行動をストーカーのように見ていて、この内偵という立場に追い込まれた尾宅です。二人が一般の住民同士の関係から、一歩すすんだ交友関係に仲を深めたであろうことを察したのでした。


このままでは、法子さんをケイジに取られることが確定してしまう。あの様子では、まだ、親しいといってもたいした関係にはなっていなさそうだ・・・。あせった尾宅は、どおしたら法子さんの気を引けるのかを思案しました。「ここは、一発。管理会社からの情報を住民に小出しに出して、法子さんとの接点を増やそう。そうすれば、オレの情報に魅力を感じて、デートにこぎつけるチャンスができるかもしれない。」


尾宅は挙手しました。「管理会社に送達したはずの郵便。実は中身を見ずに放置している役員がいますよ。」と発言しました。住民一同は、凍った空気で尾宅を一斉に見ました。尾宅の発言は続きます。その内容は「役員たちは、自分の出世の妨げになるのを恐れて、住民たちからの郵便物は、開封をする前に社長や専務に封印したままの状態ですべて提出している。だから、役員たちは、住民が何を考え何を訴えたいのか・・・。については、新社長と専務のフィルターを通した内容でしか、ものごとを判断していないのです。」と述べました。


シタッパは尾宅に質問しました。「あんた。そんなことを、どおして知ってるんだい?まさか管理会社の犬じゃないだろうな。」ウラを取って犬であることを十分にしっているくせにシタッパは初めて気付いた風に聞きました。


尾宅は答えました。「犬とは失礼な言い方だな。だが、情報を伝えたことは確かにあるさ。理由は今は言えない。でも、オレの情報はまんざら役立たないわけでもないはずじゃないのかい?これから、もっと内部情報は必要だろう。おれはオレの利益になれば、その都度必要に応じて取引するだけのことさ。」


住民一同は、その下品な発想にイヤ気を感じました。しかし、この場合ある程度の我慢も必要なようです。尾宅の話をもう少し詳しく聞くことにしました。法子さんの軽蔑のまなざしも知らず、得意満面です。住民の視線を集めて、尾宅は勘違いもはなはだしいままです。スター気取りに背筋を伸ばし、前髪を整えて黒板の前に立ちました。






2010/09/22 11:19:54

減額 押しの一手

嘉子の創作「減額」続きです。


法子さんは、お土産のたらこの話を聞いて次の行動をおこしました。休日を利用して港町に味見のための「たらこ」を購入に行くことではありません。3回目となる有志代表への呼出状と、職員偵察について住民たちとの話し合いを開催する準備です。


掲示板に臨時住民集会の開催を張り出しました。法子さんとケイジは二人で資料のコピーに励みました。


「ねえ、ケイジさん。もう何ヶ月にもなるのに、どうして管理会社の人は1回も文書回答すらできないのかしら?」と法子さん。「管理会社は文書回答すると証拠になったら困ることがあるからだと思うよ。それより、この前のメール。君からの返事がまだなんだけど。」とケイジはデートの誘いについて問いかけました。


「この住民集会が落ち着いてからにしましょう。秋はいろいろな試験があって私。お勉強の方が忙しいのよ。」「試験は毎年あるじゃないか。ボクとのことは、来年もあるかどうかわからないぜ。」とケイジは妙に積極的です。


実はケイジは異動時期の前になんとしても法子さんと恋仲になっておきたい・・・。交際期間を逆算すると、秋のいまから頑張らないと、春の挙式。冬のクリスマス時期のプロポーズに間に合いません。万一、転勤の辞令が出たら、遠距離恋愛となり、結婚の勝率が下がります。ここは頑張りどころです。


そんなケイジの思惑をしらず、管理会社の不正糾弾に生きがいを燃やす法子さんなのです。ケイジはどんなことをしてもとにかくデートをしたいので、「例のたらこのお店にいってみないか?。値段が調べられるから、参考になるし。ついでにドライブにもなるでしょ。」


すると法子さんは「そうね。値段を確認するのは大事だわ。行きましょう。」とさっきとはマ逆な反応です。やれやれ。預かり金問題のほうが、オレとのデートより優先か・・・。そんな寂しさも一時です。ケイジは港町方向のイベント情報収集をすることにしました。サンマの塩焼き無料配布。コスモスの里。法子さんとのデートが今からたのしみです。支倉常長が月の浦からヨーロッパへの出発をした場所がいいかな・・・。歴史とロマンをかけあわそうか・・・。


まずは、住民集会を成功させるぞ。ケイジはいつもよりも、コピーと資料作りに打ち込みました。作業はぐんぐんはかどります。もともと、出来のいいケイジですから、するどい切れ味のいい疑問点と対策案。その後の波及効果と問題点・・・。あらゆる角度での考察が資料に書き込まれていきます。ヤルキがあると仕事って燃えます。若い正義感と、デートへの希望が良い仕事を導いているのです。


そして、押しの一手で、準備を完了させ、住民集会の前に見事に初デートを達成しました。「集会の前に、たらこについての知識があった方がみなさんに説明できるでしょ。」というケイジの日付をせまったゴリ押しに、法子さんが微笑みながら、応じたのでした。


初デートの模様は当分の間、二人の胸にしまっておくことにしました。熱意こそが、次の展開を呼び起こす。ケイジば晩酌で「たらこ」の海苔巻きに舌鼓をうちながら、自分の頑張りを我ながらほめたい気分でした。交際はしばらくの間は住民たちには秘密です。せっかく集まった住民が、当日、預かり金問題から、二人の関係の噂話になってしまい、肝心の焦点がボケてしまうことを懸念してのことです。


当日はほとんどの住民が談話室につどいました。さあ。次回の管理会社への追求についての検討が始まりました。





2010/09/21 18:05:19

バネ指

私事ですが、またも、体調に異変が生じています。といっても命にはかかわりません。実は、両手かしびれて痛いままでなんです。今回の理由は、前回の毛虫皮膚炎ではありません。新しいタイプの痛みです。かれこれ○週間程度になりますが、バネ指というのでしょうか。中指の間接がカキカキいうのです。年のせいか、ちっとも直りません。


ブログのせい・・・。ではなく、草取りのせいかなあと思っているのです。あの日あの時、ムキになって芝生の草をむしりとったせいかも。掃除とか、草取りとかがけっこう気が向くと楽しくて仕方ありません。肉体労働って良い汗出ますから。


私流だけではなくて、ある程度、草ボウにしてから作業をした方が、芝生の場合は手入れしやすいのです。ちゃんと園芸の本でも芝生の手入れ方法として、お勧めの方法なんですよ。だから、作業していると成果が目に見えやすく夢中になります。始めたからには、きりのいいところでおわらせたいので、疲れていても、もうちょっと、という頑張りがこの事態を招きました。


手が痛いなら、ブログ更新をガマンすればよさそうなものですね。ブログも習慣になると、気がすまなくなってきて・・・。ペンを持つよりはずっとキーボードの方が楽です。ひどいのがハサミとかシャベルを握る作業です。庭木の剪定が今の手の状態には最悪の作業です。今年は趣味の庭仕事でひどい目にあいっぱなしです。仕方ありませんから、今年の秋植えはしないことにしました。


何事も余力のある程度までにするのが、健康の秘訣かも。ほどほどが一番ですね。






会社概要

会社名
(株)ネクサス
カナ
グラントップ
免許番号
宮城県知事免許(2)0006306
代表者
引地 由花
所在地
9840032
宮城県仙台市若林区荒井2丁目18−10
TEL
代表:022-724-7780
FAX
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営業時間
09:30〜17:30
定休日
土日・祝 毎週水曜日午後
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