日本不動産学会2013年度秋季全国大会
宮城大学大和キャンパスで16日、「日本不動産学会2013年度秋季全国大会」がありました。宮城県で開催されるということで、全日宮城県本部が協賛しておりましたので行きました。会場を見渡しましたら、たくさんのテレビカメラや不動産関係の方の他学生さんたちの姿も多く、幅広い年代層がいらっしゃり、関心の高さがうかがえました。
演題は「震災後の不動産市場の復興への道筋」ということで、金融、不動産、建築メーカー、公認会計士、大学教授、その他復興へ参加または関係のある方たちから実態報告、実例紹介などがあり充実した時間でした。
指摘されましたのは「復興は地域によりまだら模様。」の言葉が何度か出ました。市町村ごとの行政区は、たとえ距離的に近くてもそれぞれにしなくてはならない縦割りの決まりごとがありますから、格差もあり進んでいるところとそうでない場所がある。という歯がゆさが感じられます。
あの日から2年数か月を経過しまして、仮設ではなく本格的に商売を再開できているところ、青写真すら描けずにとどまっている場所と、「被災地」とひとくくりにしようとしてもかなり違いがあります。
指摘されましたのは、都市計画で商業地域として割り振りをしても、たとえ商業施設を建設したとしても、そこで商売として採算が取れ、経営を永続できる見込みがなければいけない・・・。ということでした。
この2年あまりで、政権が変わり、復興大臣も交代になっております。当初使い勝手の悪さが指摘されていた「グループ補助金」は根本復興大臣になってから改善されてきているそうです。申請書類の書き方を支援している会計士さんからは、書類作成のみでなく、商品レイアウトやポイント制のやり方などを伝えることで成功事例も出ている発表がありました。明るい兆しが垣間見えたような、実りある学会でした。
松亀園
ある時期に、木造3階建てアパートが許されるようになり、話題を呼んだことがありました。当店の近所にもあります。それまでは、2階建てまででしたので、古くて新しい時代を感じたことがありました。昔はあったのに、途中で建てられなくなってしまい、また、建てることができる・・・。
古代、それこそ文字の無い時代から高層の建物が木造で建築されております。手入れを怠らなければ、長年耐久できるし、使用できるということは肌感覚でわかります。木の活用方法が広がるのはいいですね。
先日、塩釜市で歴史的建物を保存する活動をしていらつしゃる不動産会社の社長さんとお話しをする機会がありました。
明治初期の木造3階建て建物が被災してしまい、取り壊されそうになっていたところ、購入・寄付その他・・・。多くの人たちがいろいろと協力しあい、力を尽くして守っているとのことです。物件取得が出来たのだと喜んでおられました。
チラシを頂戴しましたので、ホームページで更に調べましたら教えていただいたとおり、内装もずいぶんと凝っております。地元の人たちの願いがかない、歴史的建造物の貴重な灯りを喪失せずに済んだことに、あらためて感動しました。
その建物は古い書面でいつの時代から存在していたものかも検証できております。江戸時代には3階建ては建てられなかったことから・・・。と、いろいろとご教示いただけましたので、楽しく学ぶことができました。
お掃除ボランティアなどで磨きをかけているようですし、地元酒造店さんが多大なご尽力をしているとのことです。日本酒好きにはたまらない塩釜の有名酒蔵さんですので、お酒の味だけでなく、ますますその会社そのものが好きになりました。
建物は仙台からも近い場所です。身近に住んでいても知らない歴史や良い建物がたくさんありわくわくします。※建物の名前は「松亀園」(旧えびや旅館) です。
募金の中抜き?
表面上は善意でも、実は下心があるということはしばしばあります。災害時や困った時に寄せられる募金活動などでも、本物と、偽物と、偽物とは断定できないのですが微妙に、「表向きはそれらしいんだけど、金儲けのためっていう目的も本当のところあるんじゃない?」と疑いたくなることがあったりするようです。
あるとき、封書が届きました。数年前のことです。国際的にとても有名な組織の名前に見えました。募金を募っていたのですが、「こんなことの印刷代や切手代にどこからお金が出ているのだろう・・・。莫大な費用がかかるはずなのに・・・。」と素朴に疑問を持ちました。
「こんな印刷物に費用を使うのなら寄付する意味が違う!!」と、やや憤りを感じました。途上国ではわずかなお金があればワクチンを何本も購入できて、子供たちを救うことができる。とよく宣伝されたりしていました。
とりあえず警戒をし見送ることにしました。知人らに尋ねましたら他の方たちにも同じようなものが届いているとか・・・。知人らも募金はしないで放置していたようです。それっきり忘れかけていました。現物はとうに廃棄しました。
今年になってからのことです。ある有名人が、支援に使うお金からの「中抜き」が多すぎる、講演料が高すぎる、広告料が莫大だ・・・。とする書き込みをあちこちで見るようになりました。封書をよこした組織と似た名前です。当時のものと同じ組織なのか別なのかは現物がないからわかりません。
どうやら2つの似たような組織があるらしく、別の方の活動はきっと本物だろうと信じています。何年間も、いつもいつも痩せ細った子どもたちを助けたり励ましたりしながら、頑張っている姿が放送されています。何度も外国に行き、危険と隣り合わせで活動を継続していることを世間では広く知っています。
もう片方の話題にされている方の方は、そういえば、あんな風に過酷な場所でどうこうという映像を見たかしら・・・。と記憶をたどってみようとしましたが、豪華なお屋敷とかしか思い出せません。数字を示している表があり、パーセントを見ますと、送金した方はここにお金を使うなら、もっと子供を助ける方に使ってほしいのに・・・。ときっとがっかりするだろうな。と想像できるくらい経費が多いように感じてしまいます。
善意を送る場合、どこに送るか。で、その「効果」が変わってしまうのかもしれません。送金力が募金をするときの送り手には必要なのかもしれないですね。
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