2016/05/11 13:17:20

デジタル教科書には反対です

アナログ世代には到底考えられない「デジタル教科書」なるものが今後使われることになりそうな動きがあります。そのようになると、小学生や中学生が教室でタブレットなどの端末を片手に授業を受けるような時代になるらしいです。かなりの違和感を感じて反対したくなっています。


紙の本の良いところは、ページをめくったり、書き込んだりできることです。書き込みはデジタルでできたとしても、意図しないページがたまたま目に入ったりするときめきや、手触り、におい、変色などの5感を駆使した記憶への感覚・道のりが失われてしまいずいぶんとつまらなくなります。


何より嫌なのが「製紙会社」がもうからなくなることが挙げられます。これは断じて困ります。石巻市出身の私としては、復興のために「本の紙」の需要を支えたいと常日頃から考えています。


以前拙ブログで紹介しましたが、日本製紙の震災時の時を描いた「紙つなげ」で、「本の紙」を作っているのが他ならぬ石巻の工場だったとわかりました。あの本を読んでから、意識的に震災以前よりも本の購入を増やすよう心掛けています。通常の買い物を継続することが持続可能な地域振興につながるだろうと思っています。


被災地復興のために被災地産の野菜や食品を買う、という支援活動のやり方があります。石巻の主要産業の一つは製紙業です。石巻を助けたいと願っている方たちには農産物、海産物とともに「紙の本を買ってください。」とぜひお願いいたします。


安易なデジタル化で東北の経済を窮地に陥れるかもしれない危険性にまで目配りをしておく必要があります。学校で使われる教科書は義務教育だけでいったい何冊の需要があるのか・・・。義務教育期間中に配布される日本全国の教科書の総量を想像し、それがそのうちに相当数減少するかもしれないことを思えば黙っている気にはなれません。


たとえ石巻ではなく他地方で生産された紙だとしても、考えは同じです。他の製紙会社は同様に各地方の経済を支えているのですから。いろいろな地方の経済活動が困窮してしまえばだれも幸せにはなれません。(タブレットを買うから別な産業が育つ、という異論については基本的に「紙」が学習に適していると思っているのでバスです)


幼いうちから「紙」の文化に接し、愛用し、継続的に利用し続けなければ懸念材料の方が多くなります。日本は古くから和紙の伝統がありました。洋紙に関しても独自の技術発展を続けながら製紙業が営まれています。こうした高度な技術が衰退してしまったらと思いますともったいなすぎます。安易にデジタル教科書を取り入れ、日本人が本(紙)との接点の機会を幼い時代に喪失することで失うものは計り知れないだろうに、と案じております。教科書検定の目が行き届かないところも深刻な問題になりそうです。






会社概要

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(株)ネクサス
カナ
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代表者
引地 由花
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