お酒と音楽の取締り
日々の暮らしの中でほぼ毎日私が楽しんでいるものは、お酒と音楽です。そのお酒と音楽に関するドイツの話題にびっくりしました。イスラム教の集団がドイツで自主的な取締りをしていて・・・。という記事が話題になっていました。
判決は無罪となっていました。服装がなんちゃらかんちゃらとあり、私にはそのあたりのさじ加減を判断する知識は無いので、よそ様の感覚にどうこういうことは差し控えます。ただ、公の警察官でもない人たちが、他の宗教を信じている昔からそこに住んでいる人たちの生活に口出しをして、自分たちの宗教感による法律を根拠に取り締まりをして、それで判決は無罪!?と、驚いています。
それとともに、いや、この変な空気というか動きはドイツだけのことではないじゃないか。自分の居る日本だってあったじゃないか。と思い出しました。沖縄県の高江のヘリパットのところでもありましたよね。反対派が道路で勝手に検問をしたり道路を封鎖していたあのことです。
だから洋の東西を問わず警察じゃない人たちが、自分と考えの違う人相手に、勝手になんやかんやと自分の考えを集団で押し付ける行為をしているのは、実は他国のことだけではない。そして法の専門家による判決では市民感情とは異なり必ずしも有罪にはなっているとは限らない。世界中が今までとは違う空気の動きになっていることを否応なく察しています。
秋きぬと目にはさやかに見えねども風の音にぞおどろかれぬる
と歌人は秋の気配の訪れを詠みました。季節の風ではなく、宗教・政治の風は、はっきりとは見えないけど確実に違う時代に近づいているような気配があります。
ドイツをイメージするときにはビールが真っ先に上がります。ドイツ人がもしもビールを飲むことを禁じられた国になったら、それってどこの国の人なんだろうと思うくらいに案じられます。フランクフルトの大皿の脇にあるのが、お水とかノンアルコール飲料で、酒場は世の中から無くなり、音楽は生活に無くなったとして、その戒律の中に暮らすドイツ人をイメージできません。
音楽産業や水商売の就業者達の生活維持は?酒造業者やそれの素材の作物を育てている農家さんはどうなるのだろう・・・。文化芸術の大半が音楽やお酒と密接にかかわっています。そのどちらも禁じられた社会なんて味気なくて想像したくもないです。価値観も宗教感も全く違うのですから、どちらがいいとか悪いとかの問題ではありません。「そういうものなの」です。飲酒を禁じた昔のアメリカでは、かつてアルカポネのあの時代がありました。なぜ暗黒時代が到来し、結局こうなってきたかを思い出させられています。
「イスラム法警察」集団に無罪判決 ドイツで
http://www.bbc.com/japanese/38060713
コメント一覧
No.13506 りゅうさんのコメント 2016/12/01 17:09:59
アルカポネ、そういう時代があったことを想い出しました。こちら、酒なくして何のお楽しみが?です。
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