2017/03/15 11:48:38

技術革新と失業問題

1、2ヵ月くらい前だったでしょうか。トランプ大統領の政策が今よりずっと批判の矢面に立たされていたある日、テレビを見ていた時の違和感を思い出しました。アメリカの失業問題の原因を取り上げているときにコメンテーターというのか、ゲストというのかその立ち位置は忘れましたが学者風または専門家風の人が言いました。


「製造業は昔と違い技術革新により、人からロボットに仕事を取られているのだから、アメリカ人の職場を奪ったのは外国から入って来た労働者によるものではないのだ。」といった趣旨を発言していました。違う放送局の似たようなバラエティー番組でも、違う学者風の人が同じような理屈・・・。つまり職を奪ったのは外国人ではなくて、進歩によるものだといった趣旨のことを述べていました。


私はモヤモヤと「そうかなあ。」と心に引っかかりました。2つの理由によります。技術革新により人手は不要になるというその言葉に納得ができなかったのが一つ。もう一つは同時期に同じ論調が他局で出る時は要注意みたいな単なる勘です。


1つ目については「なら、近所の大手の某工場ではいつもバイト募集しているのにそんなに人手はいらないはずじゃないの?技術力に定評のある大手なのに、流れ作業の工員さんは毎回タウンページや他の求人誌でいつも求められ続けているんだけどなあ。」と。


アメリカに話を戻しますと、だいたい、働く場所、職場が無いにもかかわらず、外国人労働者が雪崩のようにわざわざ母国を捨ててまでくる理由は無いはずです。確かに、昔と同一の仕事が不要になったとしても、別の違う作業が必要になります。


例えば、家事の重労働だった洗濯は洗濯機が出来て楽になったけど、その代りに洗濯機を作る場所で「誰か」が働いているから洗濯物が家で楽になった訳です。昔ながらの「洗濯板」工場が無くなり、「家電メーカー」に仕事が移ったと考えています。洗濯板職人はいなくなるが、生産ラインで流れ作業を担う労働者が発生しています。だからコメンテーターの短絡的な論はどうも「胡散臭い」と感じてしまったのでした。


洗濯板なら木材と職人と、せいぜい道具職人だけの労働で製品を仕上げることができた。しかし洗濯機は金型、プラスチック、半導体部品、カタログなど様々な部材が販売までに必要となります。かえって人が必要になるくらいなんじゃないか。と。今回の問題は安い労働賃金で職場に人が入るから、普通の生活費を稼げなくなったアメリカ人が困っていることが問題なのだけど。と考えています。


2つ目のカンについて。同時期に他局、違う論者だけど同じ内容の流布については、これは経験というしかありません。いわゆる従軍慰安婦問題や南京大虐殺の有無など、一斉論調をマスコミ各社が仕掛ける時は要注意だと赤信号が点滅しています。数年後に「虚偽」「ねつ造」「誤報」の類が含まれていた事例を私たちはまざまざと体感しています。


私の推論では、アメリカ国内に外国人労働者や移民を受け入れさせたい、視聴者に外国人労働者を容認させたい、と意図してコメンテーターらが技術革新と労働について論を作り述べたように感じられたのでした。カンがあたっているかどうか歴史の検証は後年のお楽しみです。






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