温故知新
安いうちに購入しておいて、いずれは地価が上昇するだろうからそのときに売却益を得よう・・・。そんなステキな時代は、なんらかのサイクルでやってくるようです。
古いテープが本棚から見つかりました。宅建の勉強用のポイントの講義です。昭和63年ころに作成されたものです。私の宅地建物取引主任者の資格取得のため、勉強用に購入しました。なつかしいので再生してみました。
すると国土法や開発許可に力を入れた項目がありました。当時は景気が上昇して、不動産は「儲かる」という神話が最高潮に達するほんの少しだけ前の一番希望ある社会情勢だった頃です。
いかにして地価の上昇を食い止めるか!!が政治の最重要課題。土地ころがしで、巨額の利益が得られた人や企業の贅沢なお金の使い道が連日話題になっていました。
バブル景気。早く土地建物を買わないと手に入らなくなってしまうかもしれない・・・。と皆が一斉に不動産を求めました。極端な土地取引の引き締め政策により「失われた10年」と言われる時代の幕がむりやり切って落されました。
近い過去には、不動産の証券化にともなう都市の中心部の値上がり。キャッシュフローの考え方で、物件そのものが生み出す利益を計算して購入するというやり方です。そして、ご存知のとおり、世界的な金融恐慌に突入。そこからまたも、地価の下落になってしまいました。地価下落は資産価値の減少になり底なし沼のような不況へ・・・・。
土地の価格がかなり値下がりしており、今この時を仕入れに適したタイミングだと判断している投資家が出始めたともとれる動きがあるという話もあるにはあります。が、地方都市の仙台のさらに田舎まではそこまで景気回復の実感はありません。あいかわらず土地建物の取引は値下げ傾向に感じます。
投資家はインフレに強い不動産に資金を投入しているのでしょうか。金の価格の上昇があっても、不動産の地価にはそこまで反映されていません。資産家のみなさんが不動産に資金投入するタイミングと捉えてくれて、一斉に不動産市況が活況を呈したら・・・。一気に不況脱出。世界の暮らしが劇的に良い方向へと変わるかもしれません。
今年の受験用のテープなら、どの項目に講師は力を入れるのでしょうか。試験問題は社会を写す鏡ですね。
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