境界確定に見る人間性
もう終わった案件ですが、親類が物件を売るというのでご一緒しました。
商店街の中で、隣家との間に路地があったのですが、いつの間にか隣家が路地の中央まで占拠していた。
これは親類にも落ち度がありますね。
何しろ10年以上もホッタラカシでした。
で、いざ境界確定の段になると、残った半分の路地のなおその真ん中が境界だと、隣家が主張して引きません。
親類は、見るからに気弱で体も虚弱そうだし、実際「押さなくても引く」タイプで、しかも経済的に一定の余裕があるので、受け入れてしまいました。
不動産業をしていると、世の中で「持っている人」の多さに驚く。
ただ、所有物件は、できるだけ毎月でも見に行ける距離とするべきでしょう。
南森町の、とある家主さんから受けた相談でも、対象物件は、九州でした。
そんなもん、交通費と日当を貰わないことには行けません。
で、地元の業者にいいようにされて、散々な目に遭ったようです。
「目の届くところ」で持っておくことが、大原則でしょうね。
測量士に聞くと、「境界確定した土地は、後日もめる」そうです。
立ち会って、写真を撮って、署名捺印して、それでも何ヶ月か経つと「そんな場所だったかぁ?」となる。
全く醜いお話ですね。
誰のでもない自分の土地である以上、自身で写真を撮っておくのはもちろん、目印があれば、そこからポイントまでの寸法などは自分で測っておくべきではないでしょうか?
図面の作成や申請は、プロに任せればよい。
しかし、「どこからどこまでが自分の土地なのか?」これはどなたも、できれば「今すぐに」やっておくべき作業ですね。
特に親が資産を持っているけれども、境界なんか分からない。
こういう人は要注意です。
賃貸借契約では、いつのまにやら「家賃保証契約」が必須になってきました。
それは、とにかく「一番信用ならない人を基準にする」からでしょう。
境界の確定でも、隣家は一番欲深くていい加減だと思って、対処するべきだと私は思います。
そして「嘘つきだ」とも思っておいた方が良いでしょうね。
全く情けないお話ですが、事実は曲げようがありません。
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