ビルを建てた「うどん屋」さん、、、
もう35年ほど前になりますが、名古屋市東区筒井町商店街の中にある、とある家族経営のうどん屋さん。
20年ほど前に、当時一緒にサラリーマンをしていた、地元名古屋の後輩と一緒に久しぶりに行ってきたところ、お店はビルになり隣にあった、何かの店舗は解体されて、このうどん屋さんの駐車場になっていました。
このうどん屋さんですが、私の人生の師匠でもあります。
例えば、会計が630円だとしましょうか。
主人は、右手に70円、左手に300円を持って、会計をしてました。
レジがなかったので、口頭で金額を聞いて支払うシステムでしたけれど、この主人のやり方だったら、お客さんが700円払っても1,000円払っても、即座に対応できますよね?(1万円だったら?とか、言わないでほしい)。
家内が風邪で寝込んだので、子供二人を連れて食べに行った時など、主人が「奥さんどうしたの?」と尋ねるので、事情を離すと、帰りに家内のために「出汁と麺」を袋に入れて、無料で持たせてくれました。
子供達には、毎回「アイスキャンデー」をくれたことも思い出します。
そうそう、ここで生れて始めた食べたのが、うどんの「ころ」でした。
名古屋の方にはおなじみでしょうけれど、大阪人は?
「ころ」というのは、常温の出汁に常温のうどんを投入した一品。
「そんなもん食えるか」と思っていたけれど、主人が「まずかったら、お代はいらない」というから、「それなら」と食したのですけれど、まぁ普通のうどんよりも旨かった。
以後は「ころの大盛」ばかり頼むようになりましたね。
この主人、まずお釣りなどの準備が素晴らしいのと、常連客を大切にしてくれる気配りが素晴らしい。
不動産の場合は、あんまり「お釣り」には気を使いませんけれど、接客においては「お金をいただいてから」「鍵をお渡ししてから」が、サービスの始まりだと思って、自分は仕事をしています。
インセンティブに頼っている営業マンだったら、「お金を貰ったら終わり」ということも、ままあるようなので、ここで差を付けないと、零細業者は存続できないですからね。
テレビの配線もするし、年よりの電球交換にも行く。
もちろん、無料奉仕。
基本は、この「ビルを建てたうどん屋さん」に教えて貰った。
そりゃ、1杯230円のうどんでも、ビルが建つはずです。
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