不動産=完済するまで他人のもの
まぁ、不動産業者さんにとっては、当たり前のお話。
どれだけ不動産をたくさん持っていようと、
先祖代々地主である人たち。
巨額借入で購入した人たち。
違いは、まぁ明らかでしょう。
巨額借入で多くの不動産を所有(抵当権あり)し、巨額の賃料収入があるとしても、あくまで「収入」であって「所得」ではないですね。
先祖代々の地主さんは、維持管理費用と固定資産税に所得税ぐらいしか支出がないでしょうが、借入組は元本と金利の返済が重くのしかかる。
それでも、入居率が高かったら、さほど問題にならないかもしれませんが、当初想定していた入居率より低くなり空室が増えたり、供給過多や経年劣化・物件の陳腐化によって賃料が下がると、途端に雲行きが怪しくなりますね。
人間、最終的な収支を計算する前に、手元や口座に大きなお金があれば、高価な買い物をしたくなったり、見栄を張りたくなるものです。
先祖代々組は、この手の人が比較的少ないように思いますが、成り上がり組には、結構見られますし、別に不動産業に限らず、若くして一代で巨額の収入を得ている人には、良くある傾向。
経済を回してくれる人たちですから、ありがたい話です。
自分の稼いだお金は、どう使おうと自由ですから。
でも「借入組」は、そうは問屋がおろさない。
その点で言うと、借金100億の賃料収入80億とかよりも、借金ゼロで賃料収入5百万の方が、健全で安心して暮らせるかもしれませんね。
特に、50代60代から、無理して借入を起こして、事業を大きくする必要などどこにもないワケですから。
精神衛生上も、常に返済を考える生活より、収入=ほぼ所得の方が良い。
若い人たちは、どんどんチャレンジして行けば良いと思いますが、これからの日本は不動産投資のうまみが、薄れていくばかりかもしれません。
人口や円の力、その他の情勢を考えると、こと「投資」に関しては、トントンで十分と考えないといけないかもしれませんね。
いずれにしても、不動産の登記簿の所有者欄に名前があっても、その他の権利がなくならない限りは、自分のものではない。
節税ばかり考えて、借入を増やすよりも、小さい物件から完済を続けて、名実ともに「自己所有」にしたいものですね。
お問い合せ