2012/04/26 8:28:16
延命治療の胃ろう 病院経営の都合で行っているとの懸念あり
「延命治療」のひとつとして、近年、人工呼吸器とともに議論の俎上に上がっている「胃ろう」。
自力でものを食べる、飲み下す(嚥下する)ことが困難な患者の腹部に1cm未満の“穴”=ろう孔を
開け、そこに胃ろうカテーテルという器具を挿入して直接、栄養剤を注入する方法を指す。
認知症患者の訪問診療を行っている、東京都大田区のたかせクリニックの高瀬義昌さんは、
「胃ろう患者は病院で造られて、在宅にやってくる」と指摘する。
「高度な治療を必要としない高齢の患者を入院させておくことは病院経営を圧迫するので、
なるべく早く退院してもらうために胃ろうにして老人施設や在宅に戻している現実があります。
なかには嚥下能力がまだあるのに胃ろうになっていた患者さんもいます」
しかし、老人施設などで介護を断られる胃ろう患者のケースも多い。
誤嚥性肺炎を繰り返すAさん(46才・派遣)の父親は、医師のすすめで胃ろうにした。
しかし、当時入所していた老人施設から「胃ろうをしたら、この施設では看護師が少なく、
トラブルがあっては困るので、受け入れられなくなります」といわれた。
毎日仕事の合間に施設を探し回ったが、「胃ろう患者はこれ以上受け入れられない」と
断られるばかり。Aさんは身寄りがなく、彼女が働くしか父親を支える手立てはない。
http://www.news-postseven.com/archives/20120424_103517.html
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