平成24年(ケ)第1386号事件 ・前回不売・
今日は、初回不売の物件(足立区東伊興三丁目の戸建)についてコメントします。
初回は2013年2月の出品で、売却基準価額は1174万円で、「不売」でした。今回は、売却基準価額672万円に引下げての2回目の登場です。
初回が不売となった理由は、現況調査(24年9月11日)後に所有者が本件建物内で孤独死(24年10月頃)したからです。
初回の現況調査では、所有者は執行官の質問に答えていますから、その1ヶ月後に死亡したものと考えられます。
この物件に入札に興味を持った業者は、調査の結果、孤独死の事実を把握したため、だれも入札に参加せず、不売となったと考えられます。
やはり、十分な現地調査は欠かせません。
今回は、再評価して(孤独死は価額に織込んで)の登場です。
事故物件(今回は孤独死のケース)の評価については、評価書9ページ「評価額の判定」を参考にしましょう。
<ちょっと株の話>
世界的に株が下げています。テクニカルな反発はあるでしょうが、証券会社の言うような上昇軌道(時価総額の拡大)に戻るのは困難です。
米国は金融引締めに転じ、中国経済はハードランディングの様相です。大国の影響は新興国に深刻です。
また、わが国の株式市場でもアベノミクスの規制緩和は行われていませんから内需拡大は望めません。
小泉内閣を引き継いだ第一次安倍内閣当時の方が、規制緩和のメニューは多かったのですが、抵抗勢力によりほとんど頓挫し、現在では逆に規制は強化されています。(⇒ので内需は拡大しません)
こうした構造問題を打破できない以上、経済成長を期待して株式市場からのキャピタルゲインを期待するより、投資用不動産を購入して堅実にインカムゲインを稼ぐ方が安全です。ここで、競売手続きを利用して不動産を取得すると投資利回りを向上させることができます。
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