『増え続ける所有者不明不動産』
仕事柄自ずと空地が目に入るわけで、依頼された土地に相応しいかと思えば、地権者を調査して売却についてご相談にお伺いをする事がございます。ただ、中には登記された内容によっては、相続の登記がなされておらず、現在の相続者にたどり着けない事が多いと感じます。
高齢化が進むなかで、相続手続きがされないまま放置され、法務局では所有者が分からないものが増えてしまう事が目に見えている訳です。今後このような土地が増える事を防ぐためにも、相続登記の在り方を見直す必要が有るのではないでしょうか。
『神山町訪問』
以前読んだ本の情報を元に徳島県名西郡神山町に行ってみました。
ここは人口約6,300人ほどの町で徳島県の山間部に位置しております。四国中央市からですと徳島自動車道を使っても2時間はかかる場所にあり、途中随分細い国道に不安に駆られながらも無事到着。この町は平成16年に全戸に対する光ファイバー網を整備しており、その後このネット環境と自然環境のワークライフバランスに着目した企業が、数社進出(移住)されております。古民家をリノベーションしたり、古い工場を集合オフィスに作り替えたり、新しくカフェも出店されております。
また、昨日より「大埜地住宅」と呼ばれる公営賃貸住宅の入居募集が始まっており、これは家賃4.5万円の3LDK一般家族用の建物や、単身者向けまたはバリアフリー住宅など全20戸で、バイオマスボイラーによる全戸給湯システムも備えられているとか。
こういった「官民一体」となる街創り”が人口の増加にもつながっている。そこに行くには少々不便だが、いざそこに入って見ると、緑に包まれ澄んだ川のせせらぎが待ち受けており、家庭菜園もし放題で、水も浄水器なしで頂けます。
私達が住む町も視点を変えれば、住み心地が良くストレスの無い街創りが出来るのではないでしょうか。時間が有れば地元の内部をゆっくり探索して、「街創りのヒント」を見つけようと思います。
『減反廃止』
今度の衆院選では、衰退する日本の農業の立て直し策も問れております。1971年に導入された「減反」も来年廃止される事で、農業も大きな転換点を迎えそうです。
今後、農家自らの判断によって作付け面積を決められる事となり、生産作物の自由度が増すようなりますので、高値で売れる品種の生産にも力が入る様になるのでしょうか。
先日、地元の地主様とのお話の中で「後継者がいないので、今は自分で出来る範囲で耕作をしているが、その後はどうしたら良いか分からない。」との事です。このようなケースで悩まれている方が多い中、必要なのは「若い力」だという事に間違いは無く、日本政府がそれらの後押しをして頂ける事を願わずにはいられません。
若い方たちが率先して「営農」に携わる事で、地域に合ったブランド作物”の販売と、それらを六次産業化する事で、新たな就労を得る事も可能だと思います。結果そこには新しい「街」を立て直す事も夢ではないような気が致します。
各党、農業政策をめぐる主張が有りますが、そのあたりを見据えた見極めも必要ではないでしょうか。
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