2015/12/06 16:45:48
企業課税|繰越欠損制度を縮小へ 法人減税財源に充当
政府・与党は4日、企業が過去の赤字と課税対象年度の黒字を相殺して納税額を減らせる「繰越欠損金制度」について、黒字から差し引ける限度額を縮小する方針を固めた。2016年度は今年度と同様に黒字(課税所得)の65%まで差し引くことを認める方針だったが、60%までに引き下げる。
過去に赤字を出した企業にとっては増税となる。政府・与党は企業の国際競争力を高めるため、企業のもうけにかかる法人税の実効税率を現在の32.11%から16年度に29.97%へ引き下げる方針を固めている。繰越欠損金制度の縮小によって増える税収を、法人実効税率引き下げの財源の一部に充てる考えだ。
繰越欠損金制度は、企業が赤字を計上した場合に、翌年度以降にその赤字を繰り越し、黒字と相殺できる制度。課税所得が減るため、企業は納める法人税を減らすことができる。16年度は課税対象となる利益の65%まで、17年度以降は50%まで相殺を認める方針だった。これを16年度は60%まで引き下げる一方、17年度は55%までとし、18年度に50%に下げる方向で調整している。【浜中慎哉】
毎日新聞
http://mainichi.jp/articles/20151205/k00/00m/020/175000c
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