風の余話
今日は一日風も無く穏やかな一日であった。仕事の合間に身体を動かそうと思い、事務所の隅を見ると埃を被っている木刀が目に入った。しばらくぶりで手に取り戸外で4,5本素振りをした。その時、ふと藤沢周平の小説「蝉しぐれ」の主人公牧文四郎がここ一番のときに使う技「秘剣村雨」を思い出した。NHKテレビドラマの「蝉しぐれ」では、「秘剣村雨」は能の舞のような技が演じられていたのを思い出す。制作統括の管野高至氏は成田市の天真正伝香取神道流師範大竹利典氏の技にヒントを得て「秘剣村雨」の殺陣を発想したという。
当地高崎には念流(馬庭念流)の宗家があり、今も伝承されている。隣の前橋市も新陰流(柳生新陰流の元)発祥の地がある。それぞれに秘剣が伝承されている事と想像する。そこで自分なりの、又、地域なりの「秘剣村雨」の技を考えてみるのも面白いと思った。そう考えながら、木刀の素振りを繰り返し心地よい汗をかいた秋の午後であった。
風の余話
市街化区域内では最近増加している高齢者賃貸住宅。需要は多い。しかし、市街化調整区域への建設は群馬県下では認められていない。以前の市当局の回答では、「県と勉強会をしている」ということであった。他県では開発許可で建築可能と仄聞(全国展開している業者の話)するが、本当かどうかは未確認。本県行政庁の動きを見守りたい。
古い写友が亡くなった。92歳。元気な方で、80歳を過ぎてもスキーに出かけていた。ネパール、中国、スイス等の素晴らしい写真を数多く見せていただいた。晩年は耳が遠くなって会話が不自由のようであったが、夜の月例会には自転車で出席してきて皆をハラハラさせていた。しかし、本人は元気で平然としていた。素晴らしい人であった。軍隊時代の苦労や、戦後の混乱期に事業を起こし成功したことなど波乱万丈の人生を楽しまれた方であった。合掌。