風の余話
藤沢周平の歴史小説で明智光秀を題材にした「逆軍の旗」を読んだ。光秀がなぜ信長を討とうとしたのか?その心の内を描いていた。が、謎が多い。信長の叡山焼き討ちに象徴される、数々の残虐に駆り立てた心の内も、従来は既存の腐敗した権力やその象徴、既成の概念を打ち破る為であったと解釈されてきた。が、これも考えてみると謎が多い。本当にそれだけで、多くの人々を(女、子供まで)残虐に殺戮できるものなのか?そのエネルギーの元になったものは他にもあるのではないか?
光秀もそのあたりの得体の知れないものを感じ、恐れて、反旗を掲げたのも事実であろうが、と想像をめぐらしている読後である。
風の余話
昨年末より厳しい寒さ野のかの早朝散歩は控えている。氷点下を示す中では健康を害することとなる為である。
変わりに、毎週末、日差しが有る日中に高崎自然歩道石碑の道を歩いている。山の上碑駐車場から根小屋城址まで。あるいは高崎商科短大駅から根小屋城址までといった具合。昨日風も無くは穏やかな日差しの中であったので歩きやすかった。ハイキングクラブのグループが2グループ登ってきた。いずれも私達夫婦と同年代と思われる中高年の人々。30人程と50人程のグループであった。
城址の麓に紅梅が1本有り、八分咲きで春を先取りしていた。もう春はそこまで来ている感じた。帰りの足取りは軽くなった。
「城跡の 木漏れ日の中 梅香る」と詠んでみた。
風の余話
今日は仕事で高崎市役所へ。帰りに高崎シティギャラリーに立ち寄り、吉田光正氏の彫刻展を見る。吉田氏は高崎市出身の彫刻家である。上州の女性を力強く表現した作品が魅力的だ。赤城おろしの冷たい空っ風にめげずに立ち向って歩む姿、がっしりとした体躯、太く大きな腰周りにはお袋を感じさせられ、懐かしさも有り、又、勇気付けられる。 彫刻60点ほど。他に版画、絵画が展示されていて、幅広い分野に才能を発揮している。エネルギッシュな創作活動を続けているので驚嘆。
同じシティギャラリー2階では、東国千年の都 石を使って3万年ー削る・飾る・祈るーの展示が開催されている。
石と人間の係わり合いを人類誕生から今日に続くまで、どんな石をどのように、何の目的で作り、使用してきたかをテーマ別に展示してあり興味深く拝見してきた。学芸員の方に丁寧に説明していただきありがたかった。
特に興味深く拝見したのは、子持ち勾玉である。ヒスイで作られた一般的な勾玉はどこの博物館でも展示されているが、子持ち勾玉は初めて見た。是非多くの方に見ていただきたいものだ。
帰宅すると、来客有り。その後日常業務に忙殺。