2016/01/12 9:12:03
風の余話
先日、甘楽町のお正月の民俗行事を取材後、峠を越え鮎川の上流域を藤岡市方面に下って車を走らせた。途中、道路脇にどんど焼きの小屋が建っている集落に入った。それを撮影しようと車を降り、近寄ってみると、人の話声と暖かい炎が見えた。村人たちが輪になり10人ほどでバーベキューをしていた。その様子を承諾いただき撮影に入る。なんと、肉は仕留めたばかりの「イノシシ」であるという。臭みもなく、少し硬かったが、味は悪くなく、おいしく食べられた。酒は青竹でお燗をし、青竹の杯でおいしそうに飲んでいた。お正月で里帰りしていた家族もいた。地域の絆、旧交、親睦を深める良い機会なのである。
しばらくして、軽トラックがやって来た。荷台に仕留めたばかりという、鹿を3頭積んでいた。写真を撮れと勧められ恐る恐る、荷台を除くと、目のつぶれた鹿、解体され内臓の取り出された鹿他。1枚シャッターを押してはみたが・・・・。
農作物などの野生動物の被害は深刻である。群馬県では、農業被害が2014年度は4億2400万円との新聞報道。捕獲の担い手である猟友会員の高齢化、減少が進み、対策を県は急いでいる。担い手の育成も難しい問題である。趣味の多様化もある。
訓練で射撃技術向上し、狩猟免許取得しても、実際に山に入り実射するとなると、更にハードルを越えるメンタル訓練が必要になるのではないか。そうしたハードルを乗り越え、獣害被害減少に取り組む人が増えることを願っている。