風の余話
今日は仕事の合間にジャガイモの植え付けを行った。約5Kgの種イモを購入し、芽を見ながら切り分けた後、約30cm間隔に植えていった。
今年はやはり暖冬傾向であり、春も早い。我が家の庭の梅も今朝は2,3輪開花していた。例年より2週間ほど早い。ジャガイモを植える目安となっている梅の木である。
山間部では遅霜の恐れもあり、桜の開花に合わせる地方もある。「イモ植え桜」と呼ばれている名木もある。
昔の人の生活の知恵は素晴らしいと思わせる一例である。
6月の収穫が楽しみである。草取りを行い、乾燥が続く日には水を与え、手を加えてやると応えてくれるのがうれしく、有り難いものだ。
風の余話
昨日夕方友人が金目鯛のお土産をもって来てくれた。伊豆の河津桜を観光に行った帰りだという。天候もよく桜も満開で見事であったと土産話。我が家も以前何度か伊豆方面には旅行に出かけているので、河津桜の美しさが目に浮かぶ。旅情に誘われる。
今週中に県に申請する書類が有ったが、目途もつき一段落である。
今、お客様から土地探しの依頼が有り、探し回っているところ。帯に短し、たすきに長しで詰め切れない。根気よく取り組みご要望に応えられるようにしたい。
風の余話
藤沢周平の歴史小説「白き瓶」を読む。歌人長塚節の伝記である。37歳という若さで肺結核、咽頭結核を発病し亡くなった明治、大正初期に活躍した茨城県出身の歌人。小説も朝日新聞紙上に連載となった「土」が代表作である。
豪農の家に生まれ、正岡子規に師事、「ホトトギス」誌上で活躍。旅と歌をこよなく愛した人であった。
長塚節が群馬県を旅して、六合村から六合村長平の村人の案内で、長野県の秋山郷、切明温泉に歩いて越えたという。若さもあるのであろうが、今では考えられないような健脚でもあった。
晩年は病に侵されながらも作歌を続け、旅を続けた人であった。生涯独身であった。「アララギ」同人 島木赤彦は「長塚さんは逝かれました。37歳の短生涯に妻子も無くして行かれました。人間の世の中に清痩鶴の如く住んで弧り長く逝かれました」と弔辞を書いた。
明治、大正初期の歌人たちの青春群像も見えてくる作品でもある。
藤沢氏のこの小説は、本当に良く資料を根気よく調査し、事細かに記している。読む方も根気のいる小説である。しかし、それによって浮かび上がる人物像が、作者と長塚節が重なって見えてくるような感じもした。