2023/08/25 15:11:16
風の余話
昨日、福島原発の被災した原子炉を、壊れた炉心を冷却し、汚染した冷却水。この汚染水を汚染水除去装置で処理した後、タンクに貯蔵されていた処理水の海洋への放出が始まった。トリチウムは海水で希釈し、基準値以下で安全という評価である。この放出が30年間続くという。
福島原発の事故から12年である。そして、処理水の海洋放出を迎えた今、思い起こされるのは、没後110年経過した田中正造の足跡である。今では、遠い昔の話として忘れられている足尾鉱毒事件。谷中村をはじめとする渡良瀬川流域の鉱毒被害に苦しめられた、農民の救済のために生涯をささげた人物である。
正造は「真の文明は山を荒らさず、川を荒らさず、村を破らず、人を殺さざるべし」と言った。
この名言をかみしめる。
今、正造が生きていたならば何といったであろうか?そして、我々をどのように導いてくれたであろうか?