Let's go 善光寺
七年に一度の盛儀である善光寺の御開帳に出掛けた。
善光寺の御本尊「一光三尊(いっこうさんぞん)阿弥陀如来」は、ひとつの光背の中央に阿弥陀如来、向かって右に観音菩薩、左に勢至菩薩が並ぶ、善光寺独特のお姿をされています。白雉5(654)年以来の絶対秘仏であり、鎌倉時代に御本尊の御身代わりとして「前立本尊」が造られました。普段は御宝庫に安置されていますが、七年に一度の御開帳の時だけ特別にお姿を拝むことが叶います。前立本尊中央の阿弥陀如来の右手に結ばれた金糸は五色の糸に変わり、白い「善の綱」として本堂前の回向柱に結ばれます。その回向柱に触れることは、前立本尊に触れるのと同じこと。ここにありがたいご縁が生まれ、その功徳ははかりしれません。(善光寺ホームページより)
この「七年に一度」というのが実に洒落てる。今回もっと早く出掛ける予定だったのだが、春から予定を詰め込んでしまいなかなか日程が組めず、先週日帰りで向かうことにした。
昨年12月以来の長野新幹線の始発に乗り込み、長野駅に7時半に到着。長野電鉄で善光寺下駅まで移動する方法もあるが徒歩で20分であるならば迷うことなく徒歩を選ぶ。十八の丁石を楽しみつつ、善行寺表参道をふらふらと散策しながら歩いていると、でーんと仁王門に迎えられる。高村光雲・米原雲海作による一般的な配置と逆になっている仁王像はなかなか圧巻である(画像上段左)。まだ開店前の仲見世を進み、山門(さんもん)をくぐると、回向柱(えこうばしら)とご対面(画像上段右)。この時点で8時過ぎだったので境内や回向柱前にはそれほど混雑していなかったが、昼過ぎには大混雑していた。回向柱に両手で触れてから本堂を参拝。9時30分の営業開始に合わせて創業300年のさらしなそば(モーニングビール付き・画像下段右)を頂き、東山魁夷の「緑響く」を鑑賞したくて長野県立美術館に来館(画像下段左)。ちなみに館内のアートライブラリーがなかなか興味深く、しばらくの間、蔵書を読みふける。その後、フラフラと散策しながら、長野駅まで戻り12時過ぎの新幹線で東京に戻った。
そして明日結願大法要で88日間続いた御開帳が終了する。今回善光寺如来との縁が結ばれたので、次の御開帳の時は63歳で向かうことになった。今回7年後を振り返るためにあえて出掛けた御開帳。今後この7年間はどんな人生を歩んでいるのか楽しみである。
【明日6/29(水)は当社定休日となります】
東北新幹線開業40周年
先日東北新幹線が開業40年を迎えた。
東北新幹線は国鉄時代の1982年に大宮―盛岡間で部分開業し、1991年に東京、2010年に新青森まで延伸。総延長は674.9キロで日本最長。東北新幹線が開業するまで在来線で東京−盛岡間は6時間半、仙台までは4時間余りを要したが、今では盛岡まで約4時間に仙台は従来の半分以下にまで短縮。最高時速は開業当時の210キロから現在は320キロまで上がり、東京―新青森間を最速2時間58分で結ぶ・・・とのニュース。
1983年高校二年の修学旅行で東北へ行った際、行きは上野駅発の寝台列車に乗り、青森まで行き、帰りは(確か)仙台駅から東北新幹線に乗車した。ふと帰りは何駅着だったのか?と調べてみると1985年(昭和60年)3月に上野−大宮間が開業しているので、どうやら大宮駅だったようだ。また逆算すると東北新幹線開業1年後に乗車していることになるのだが、ディズニーランドの開園日当日に遠足で行くような高校なので、なかなかイケてることをしてたんだな〜と40年の時間を経てつくづく思った。
映画:「メイド・イン・バングラデシュ」
来月閉館する岩波ホールで観たのは「メイド・イン・バングラデシュ」だった。
【解説】世界の繊維産業を支えるバングラデシュを舞台に、衣料品工場の過酷な労働環境と低賃金に立ち向かう女性たちの姿を描いたヒューマンドラマ。大手アパレルブランドの工場が集まるバングラデシュの首都ダッカ。衣料品の工場で働く女性シムは、厳しい労働環境に苦しむ同僚たちと労働組合を結成するべく立ち上がる。工場幹部による脅しや周囲の人々からの反対に遭いながらも、自ら労働法を学び奮闘するシムだったが……。10代半ばからバングラデシュの労働闘争に関わってきたダリヤ・アクター・ドリの実話をもとに、気鋭の監督ルバイヤット・ホセインがメガホンをとった。「アンジェリカの微笑み」などで知られる撮影監督サビーヌ・ランスランによる美しい映像にも注目。
#metoo同様最初の声上げは本当に勇気がいることで、何より同僚を含め周囲の理解を得ることの大変さは想像を絶する。現在各業界で次々に上がった様々な運動や行動はたくさんの妨害や反対を経て少しずつ芽が出て、花が咲きつつある。先人たちの苦労と努力で得た権利であるが、くれぐれも双方に主張や権限が行き過ぎないようにバランス良く調整しなければならないと思う。
その昔「動物と子役は労働組合を作らないからいい」と言っていた映画監督が居たが、もう今では口に出すのもはばかれるような時代となっている。
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