ほとんどの賃貸借契約書に中途解約に関する条文があります。条文をよく読んで、貸主に対する解約の通知はいつまでに行えばよいかを確認します。
第○○条(期間内解約)
上記の例では「契約終了予定日(明渡し期日)の6ヶ月前まで」に、貸主に対して書面で通知する事が定められています。いい物件が早めに見つかり、解約予告の残存期間をかなり残した状態で移転を決行することもあります。この場合、前の事務所の解約予告残存期間に支払う賃料と新たな事務所で支払う賃料とがダブルことになります。 新しい事務所の賃料起算日が、貸主の好意で「移転の日から数週間〜数ヶ月間猶予」していただける場合もありますので交渉してみましょう。
貸室の明渡し条件に「借主の負担による原状回復工事義務」があります。原状回復工事費用はビルの規模や貸主の考え方、貸室の状態によって異なりますが、通常坪当たり20,000円から50,000円位かかります。 これらの費用も移転経費として予算化しておく必要がありますので、早めに見積書をとって起きましょう。
引越会社の見積もりに荷造り用の資材が含まれない場合手ごろな大きさの箱・ガムテープ・割れ物を包む古新聞等を用意
第○○条(明渡し)
原状回復工事の範囲について紛争となるケースが増加しております。 今のところ下記の方法で「慣例的」に処理されております。 ※原状回復=入居時の状態に戻す
敷金や保証金の返還時期が賃貸借契約書に記載されております。 貸室明渡し後、水光熱費の清算が出来た時点で返還してもらえるケースもあれば、貸室明渡し後3ヶ月間〜6ヶ月間、据え置いて返還されるケースもあります。 「敷金・保証金」を新たな事務所の「敷金・保証金」にそのまま充てることは、新事務所の契約時期と現事務所から敷金・保証金が戻ってくる時期が異なりますので難しいと考えた方がよいと思います。 このことも移転予算の計画を立てる際の重要事項となりますので、予め確認しておく事をお薦めします。
移転の動機は一般的に「縮小移転・拡張移転・統廃合・設備の老朽化・立地条件の変更」の5種類ですが、室内環境の改善や設備増強などインフラに関連するケースも多く見受けられます。 それぞれの動機によって移転計画の立て方は異なりますが、何よりも大事な事は「移転動機」を明確にして無駄な作業や費用を発生させないよう適切なサポートを心掛けましょう。
事務所の移転計画を考える際に必要なことをご説明します。
移転先を決めたあとにオフィスの使い方を検討する方がいらっしゃいますがこれは間違いです。 移転先が決まったあとにデスクや会議室のレイアウトを行うと、スペースに無駄が出たり、購入予定の什器が収まらないなど、さまざまな問題が発生します。 オフィス探しをはじめる前に以下の事項を検討することで、よりよい移転先の選定が出来るばかりでなく、移転コストも無駄なく最適な状態で設定することが可能になります。
毎月定額で支払う賃料や共益費は、それぞれの坪単価×契約面積で求めます。 新しい事務所の部屋の形状や入り口の位置や窓の向きなどによって、実際に使用できる有効面積が異なりますが、目安となる面積は決めておく必要がありあます。
1人当りの平均使用面積は1.5坪〜3坪位です。
1人当りの平均使用面積は2.0坪〜4.0坪位です。
1人当りの平均使用面積は2.5〜5.0坪位です。
共益費の金額はビルによってまちまちです。一般的には坪当り3,000円から5,000円の間で設定されております。賃料が安くても共益費が高額な場合は支払う金額が膨らんでしまいますので、必ず賃料・共益費両方のバランスを確認し、支払える賃料・共益費の上限を確認します。
主な什器備品例
など
社長室、会議室、ミーティングブース、更衣室などの間仕切り工事にかかる費用を見積もります。 天井まで間仕切りする場合は、煙感知機の増設が必要となる場合があります。 新しい事務所が決まったら、工事業者から(防災関係はビル側の専任業者が指定されている事がありあます)に見積りを取りましょう。
コンピュータや電気機器の電源を確保する為の工事費用で下記のタイプがあります。
専門の業者にプランを説明して見積を取ります。
ビルに袖看板がある場合は、看板の制作費と取り付け費用を見積もります。 通常はビル側の業者に依頼しますので、新しい事務所が決まったら、貸主か管理会社に相談して、早めに手配をしましょう。
ビル側の機械警備システムの他、個別で警備システムを導入する場合は、新しい事務所の貸主か管理会社に相談して、既存の警備会社とのトラブルが発生しないよう注意します。
引越しにともなって廃棄する物(什器備品・OA器具等)がある場合は、リスト化して「廃棄処分」にかかる費用を予め見積もっておきます。
移転先が決まり、賃貸借契約が終了しましたら管轄の法務局で住所移転の登記を申請します。
事業の内容や性質によって選択されますが、都心の場合は出来る限り複数の路線が使用できる立地を選択することが望ましいです。取引先や関係会社との往復が多い場合は相手先の立地に近い所に事務所を構えることが良いように思われますが、徒歩圏内でコミュニケーションが取れる立地の場合、必要以上に行き来しなければならないようなことになってしまうなどデメリットもありますのでよく検討する必要があります。
全ての要望を満たしている貸ビルにめぐり合う事はほとんどありません。 要望が高くなればなるほど『賃料』も高くなります。 自社にとって何が一番重要な事かをキチンと把握して、要望に対して優先順位をつける事がビル選びのコツとなります。
下の項目は実際に貸ビルを選定する際に必要なチェック項目です。 要望の優先順位と実態との差異を把握する事が出来ますのでご利用下さい。
坪単価が安くても契約面積に共用部分が多く含まれている場合は割高な賃料になります。
面積の算出法には、内法計算と壁芯計算による2つの方法があり、一般的には壁芯計算されている場合が多いようです。 契約面積に、廊下・トイレ等の共用部分が含まれている場合があります。 通常0〜25%の幅で共用面積を有効面積に加え、契約面積としている場合があります。各ビルによって共用面積の比率が違いますので、該当物件が何%の共用面積を含んだものなのかを把握しておきましょう。
全館一括空調とフロア別の空調システムがあります。全館一括空調の場合は業務形態、使用時間に不都合が出る場合があります。また、時間外空調料金が高額なビルもありますので必ず確認をします。
使用時間や開館日に制限が設けられているビルもあります。夜間や日祭日に使用することがある場合は確認が必要です。
※ビルに設備がない場合はNTTに工事の依頼をしますが、工事着手までには2ヶ月〜3ヶ月を要します。
男女別か、共用か。給湯室、トイレのスペースは十分にあるか、トイレの清掃は共益費で負担するのか、また業者に依頼し別途経費が発生するのかを確認します。
同じ面積でも室内の形状により使い勝手が異なります。現在使用中のキャビネット等が収まらない場合がありますので、図面だけでなく実際に採寸して確認します。
コンピューター用の配線が必要な場合は配管の径の太さを確認します。
警報警備の有無、警備システムの種類を確認します。
社名表示板の位置とサイズ、看板制作費の概算などを確認します。
館内の清掃・メンテナンスはどのように行われれるのか、室内の清掃契約の内容や金額なども確認します。
どんな企業が入居しているのか案内看板などで確認します。
駐車場スペースの大きさ、使用時間、料金、契約形態などを確認します。
大型ビルには貸会議室が設けられている場合が多く見られます。貸会議室を利用することで賃借する事務室の面積を圧縮することが出来ますので活用します、 使用料金やスケジュール設定なども確認しておきます。
宅地建物取引業報第35条の規定により、宅地建物の売買、交換、賃貸借の契約を締結する前までに、宅地建物取引主任者をして宅建業法で定められた項目について書面を交付して説明しなければならないことを義務付けております。
契約締結の前には重要事項の説明を、必ず「重要事項説明書」と共に受けて下さい。 これにより、契約を締結する物件の概要が正確に把握でき、後日のトラブルを未然に防ぐ事ができます。
契約締結までの流れをご説明します。
重要事項説明書で契約の内容を十分に把握される訳ですが、あくまで契約書そのものが主体ですので、十分にその内容を理解・確認しておく必要があります。 記載されている条文で使用されている言葉の意味が解らなかったり、間違った理解をしていても、調印が済んだ後は訂正がききません。 「知るは一時の恥じ、知らぬは一生の恥じ(損)」とい格言もあります。 解らない事は媒介業者が教えてくれますが、自分自身で理解できている事が大切です。 賃貸借契約は日常的に行う契約行為ではありませんので、解らなくて当然です。 内容をしっかり確認しましょう。 ちなみに、賃貸借契約のトラブルは「賃借人が契約書を良く読んでいなかったか理解していなかった」ことに起因するものがほとんどです。
契約前に急に決まった事や契約締結までに解決されていない事がある場合、口約束でその場をやりくりしているケースも見受けられます。 口約束の半分はトラブルになると言っても過言ではありません。 契約時に確定していない事や、積み残した内容があるときは、必ず「覚書」や「確認書」を作成して貸主、借主双方で署名・捺印しておきましょう。
敷金(保証金)や前家賃、前共益費などは、仲介(媒介)業者か貸主が作成したもので内容を確認します。 まれに、計算違いや振込先の誤りでトラブルになることがありますのでキチンと確認しましょう。
法人の場合は「代表者(又は捺印の権限を委譲された方)」、個人の場合は「本人」が捺印しましょう。判子の貸し借りは禁物です。
既に検討済みのレイアウトについて最終的な判断を下すことになります。 又、移転までの期間が2ヶ月〜3ヶ月しかないので下記事項をもう一度確認して漏れがないようにします。
引越し業者を呼んで下記打ち合わせを行います。
別紙「事務所移転マニュアル」を参照して下さい。
http://www.ntt-east.co.jp/shop/annai/iten/iten-k.html
NTT東日本バーチャルショップでは、NTT東日本エリアにお引っ越しされる方のお申込みを受け付けております。 ※NTT東日本エリアとは原則として、 北海道、秋田、山形、青森、岩手、福島、宮城、新潟、長野、山梨、群馬、栃木、茨城、埼玉、千葉、神奈川、東京の各都道県です。
(上の「お申込み」ボタンから移転予約申込へ) 「116」 ※ 携帯電話からのお申込みはこちら (http://www.ntt-east.co.jp/shop/annai/116.html)
電話の工事は予約制です。 お早めにお申し込みいただきますと、お客さまのご都合の良い日をご指定いただけます。 なお、移転の際は、電話のお取外し予定日から1か月以内に、移転先で電話をお取付けください。お取外しの日から1か月以内にお客さまとご連絡がとれず、お取付け工事ができなかった場合は「利用休止」の扱いとさせていただきます。 ※利用休止 再取付時に電話番号は変わりますが、無料で5年間お預かりします。 (お預かり期間は、5年単位で更新できます。)
お引越し等で電話番号が変更となった場合、他の電話会社のサービス等をご利用の場合は、該当の電話会社にご連絡願います。
お引っ越しの際には、お近くの郵便局に転居届を出しておくだけで、1年間、旧住所あての郵便物を新住所に無料で転送します。なお、更新される際には、再度、お近くの郵便局に転居届をお出しください。
リース会社に移転の連絡をします。
購読している販売代理店に移転日を通知します。
保険会社に移転の通知を行い必要な手続きを行います。
ホームページを持っている場合は、移転の案内を早めに表示する事が可能です。
「事業開始等申告書」に「商業登記簿謄本」を添付して届け出を行います。
移転登記終了後、商業登記簿謄本か抄本を添え「事業所税・納税地・その他の変更移動届出書」と「給与支払事務所等の移転届出書」を提出します。
事務所引越ガイダンス
解約予告【解約に関する確認事項】
ほとんどの賃貸借契約書に中途解約に関する条文があります。
条文をよく読んで、貸主に対する解約の通知はいつまでに行えばよいかを確認します。
第○○条(期間内解約)
上記の例では「契約終了予定日(明渡し期日)の6ヶ月前まで」に、貸主に対して書面で通知する事が定められています。いい物件が早めに見つかり、解約予告の残存期間をかなり残した状態で移転を決行することもあります。この場合、前の事務所の解約予告残存期間に支払う賃料と新たな事務所で支払う賃料とがダブルことになります。 新しい事務所の賃料起算日が、貸主の好意で「移転の日から数週間〜数ヶ月間猶予」していただける場合もありますので交渉してみましょう。
解約予告【現状回復工事費用】
貸室の明渡し条件に「借主の負担による原状回復工事義務」があります。原状回復工事費用はビルの規模や貸主の考え方、貸室の状態によって異なりますが、通常坪当たり20,000円から50,000円位かかります。
これらの費用も移転経費として予算化しておく必要がありますので、早めに見積書をとって起きましょう。
荷造りに必要な資材をそろえる
引越会社の見積もりに荷造り用の資材が含まれない場合
手ごろな大きさの箱・ガムテープ・割れ物を包む古新聞等を用意
第○○条(明渡し)
原状回復工事の範囲について紛争となるケースが増加しております。
今のところ下記の方法で「慣例的」に処理されております。
※原状回復=入居時の状態に戻す
敷金【敷金・保証金の返還時期】
敷金や保証金の返還時期が賃貸借契約書に記載されております。
貸室明渡し後、水光熱費の清算が出来た時点で返還してもらえるケースもあれば、貸室明渡し後3ヶ月間〜6ヶ月間、据え置いて返還されるケースもあります。
「敷金・保証金」を新たな事務所の「敷金・保証金」にそのまま充てることは、新事務所の契約時期と現事務所から敷金・保証金が戻ってくる時期が異なりますので難しいと考えた方がよいと思います。
このことも移転予算の計画を立てる際の重要事項となりますので、予め確認しておく事をお薦めします。
移転動機の確認【まず移転や新設の動機を明確にしましょう!】
移転計画策定時のポイント
- 1.移転スケジュールの立案
- 2.解約予告届出時期
- 3.移転コストの算定
- 4.移転候補ビルの情報収集
- 用途
- 立地
- 契約面積と実効面積
- 設備条件
- 建物使用時間制限
- 実際に使用できる電気容量
- 空調システム
- 防犯対策
- 移転時期
- 予算
- ランニングコスト
- 賃料
- 共益費
- 水道光熱費
- 室内清掃費等諸費用
- イニシャルコスト
- 従前の事務所の原状回復工事日
- 移転費用(引越し費用)
- 什器備品の買い換え
- コンピューター関連費
- 印刷費
- 会社案内
- 移転案内状
- 販促ツール
- パンフレット
- 名刺
- その他印刷物
面積見直し
面積の見直しによる主な移転理由
- 業務スペースが手狭なので拡張したい。
- 収納スペースが手狭なので改善したい。
- 会議室スペースが手狭なので改善したい。
- 接客スペースが手狭なので改善したい。
- OA設置スペースが手狭なので拡張したい。
- 一人当りの執務スペースの適正化したい。
- 分室、複数フロアを統廃合したい。
- 人が減ったので縮小したい。
- 経費を削減して利益を確保したい。
環境改善
環境の改善を目的とした主な移転理由
- 事務所が複数のビルに分散していて業務効率が悪い
- 一つのビルで複数のフロアを使用しているので無駄が多い
- 電気容量に限界がありパソコンなどの増設が出来ない
- 電気容量の増設は出来るがコストがかかりすぎる
- 電源の取り出し口が壁や柱にしかないため配線が露出して危険だ
- 電源の取り出し口が少なく配線が露出して危険であるばかりでなく、見た目にも問題がある
- エレベータが狭くて荷物の搬出入に手間がかかる
- エレベータが狭いので一回の乗降人数が少なく不便
- 室内に柱が多くて使い勝手が悪い
- 電話の回線数が少ない
- 空調設備の機能がよくない
- 照明の明かりが不十分
- 天井が低くて圧迫感がある
- 窓が少ない(無い)
- トイレの数が少ない(汚い)
- 設備が老朽化している
ビルの付帯設備に不満があって、移転・新設を行った事例
- ビルに駐車場が無くて業務上不便
- 大型車の駐車が出来ない
- 平面駐車(ワンボックス車の利用)が出来ない
立地改善
立地条件(周辺環境)の改善を目的とした主な移転理由
- 交通の便が悪く営業効率が上がらない
- 交通の利便性が悪く来客数に影響を与えている
- 社員採用の際人材の集まりが悪い
- 周辺の騒音がひどい
- 館内の環境が悪い
- 空調稼動時間に制限が有り業務に支障が出ている
- 近隣の環境が悪い
- 採光が悪く事務所が暗い
- 新規の事業に適した立地・環境ではない
- 倉庫・配送センターへのアクセスがよくない
- 社員の通勤事情に適さない
- 昼食など食事の環境が整っていない
管理に不満?
建物管理体制の不備が理由で移転した事例
- 共用部の管理・清掃内容がよくない
- 防犯・警備に問題がある
- 日曜・祝日の入館が出来ず仕事に支障がでている
- ビルの使用時癇に制限があり業務に支障が出ている
- 建物が老朽化しているため危険が予測される
- ビル管理がずさん
コスト見直し
賃料等の条件改善が理由で移転した事例
- 賃料が近隣、他の階のテナントと比して高額
- 賃料の値上げを要求されているが揉めたくないので移転する
- 契約面積に対する有効面積が少なく損をしている
- 共益費が相場より高い
- 敷金・保証金が高い(預託額が現在の相場と比して高額)
- 諸経費、維持管理費が高い
- 共益費意外に請求される維持管理費が多い(高い)
移転の動機は一般的に「縮小移転・拡張移転・統廃合・設備の老朽化・立地条件の変更」の5種類ですが、室内環境の改善や設備増強などインフラに関連するケースも多く見受けられます。
それぞれの動機によって移転計画の立て方は異なりますが、何よりも大事な事は「移転動機」を明確にして無駄な作業や費用を発生させないよう適切なサポートを心掛けましょう。
手狭の原因を把握して「適性」な貸室面積を積算します。
無駄なものや普段使用しない物が保管されているものをチェックして最適な収納プランを立てます。
専用会議室、応接兼用会議室など「用途」「目的」を明確にして面積を積算します。
必要な数と面積を積算します。
パソコンや什器は小型化の傾向にあります。
利用するOA機器の数がさほど変らない場合や移転の際に買い換える什器が原状の物より小型の場合は「手狭感」をさほど感じない場合もありますので確認しましょう。
机やサイドテーブルのサイズに影響を受けますのでカタログなどを参考に積算しましょう。
分散する事務所を「統廃合」することは、適正な事務所面積によるランニングコストの最適化にもつながります。
複数の事務書を統合すると1割〜3割の面積を削減できる場合があります。
これは、各事務所ごとにあるコピー機やキャビネット、接客スペース、会議室などが統合によって共有できるようになるからです。
バブル崩壊以降、常に「移転理由のトップ3」にランクされる動機です。
事務所を縮小移転する事で賃料などのランニングコストを削減します。
但し、移転経費がかかりすぎて本末転倒になるい場合もありますのでしっかり積算しましょう。
(地震・電気設備の老朽化による火災の懸念など)
移転立案
貸ビル探しから移転までの流れ
【移転新設までの流れ】
移転・新設のプランを練ります
面積、賃料、諸経費、必要設備のスペックや立地条件などを設定します
移転までのスケジュールを立てます
移転候補地域の賃料相場を把握します
貸ビル情報を収集します
貸ビルを実際に内覧して部屋の様子を確認します
条件に見合う貸ビルが見つかったら入居の申し込みをします
貸主から入居の承諾を得たら契約の準備に入ります
契約の前までに賃借する貸ビルの重要事項説明(宅地建物取引業報第35条)を受けます
契 約
移転・新設先の貸ビルのレイアウトプランや設備プラン、什器備品の購入プランを具体化し、見積り調整を行います。
引越し業者や内装業者を手配をします
設備の新設、什器備品の搬入を行います
引越し
登記の住所変更、税務署や社会保険事務所への届出、取引先への案内状の発送などを行います。
面積
【移転新設までの流れ】
建物管理体制の不備が理由で移転した事例
必要面積速算表
小型ビルの場合(30坪以上50坪未満)
中型ビルの場合(50坪以上100坪未満)
大型ビルの場合(100坪以上)
面積の考え方
- 1. 社長室の面積は?
- 2. 役員室の部屋数及び面積は?
- 3. 事務スペースはどの位必要?
- 4. キャビネットが専有する面積は?
- 5. ファイリングスペースと作業エリアの適正な面積は?
- 6. 会議室は使用人数(最大値)から面積を割り出す
- 7. 応接室の広さ(面積)と部屋数は?
- 8. 倉庫・備品ルームの面積は?
- 9. 更衣室の面積は?
- 10. 来客待合スペースの面積は?
予算
新たな事務所で支払う賃料と共益費賃料は共益費を含んだ金額で考えましょう。
新規で購入する什器備品をリスト化する
- 1.机・椅子
- 2.共用キャビネット
- 3.専用キャビネット
- 4.ロッカー
- 5.会議室用のテーブルと椅子
- 6.商談ブース用のテーブルと椅子
- 7.OA全般:パソコン・コピー機・FAX機など
- 8.受付家具
- 9.テレビ
- 10.空気清浄機
- 11.各種ラック類
- 12.電話台
- 13.冷蔵庫
- 14.食器棚
- 15.コーヒーメーカー
- 16.傘立て
間仕切り工事
電話の購入・工事
- 1.新規に購入する電話のタイプと台数、交換機の設置費用。
- 2.NTT側でかかる費用
- 3.ADSL、光ケーブルなどの回線にかかる費用。
電源工事
- 1.床上配線工事
- 2.床下配線工事
LANなどのネットワーク工事
看板工事
個別の機械警備
廃棄処分費用
印刷物
- 1.移転案内状
- 2.会社案内
- 3.パンフレット・カタログ類
- 4.名刺
- 5.伝票類
- 6.レターヘッド
- 7.封筒
- 8.シール
移転登記の費用
立地条件
立地条件
立地条件の考え方
- 1.現在の事務所の電話番号の変わらない地域
- 2.主要取引先の近く
- 3.交通の便がよい立地
- 4.主要地下鉄の駅周辺
- 5.周辺環境の良い立地
- 6.周辺に飲食店(昼食等)が沢山あるところ
- 7.来客用宿泊施設が近隣にある立地
- 8.通勤に影響が無い立地
事務所の移転計画を考える際に必要なことをご説明します。
移転先を決めたあとにオフィスの使い方を検討する方がいらっしゃいますがこれは間違いです。
移転先が決まったあとにデスクや会議室のレイアウトを行うと、スペースに無駄が出たり、購入予定の什器が収まらないなど、さまざまな問題が発生します。
オフィス探しをはじめる前に以下の事項を検討することで、よりよい移転先の選定が出来るばかりでなく、移転コストも無駄なく最適な状態で設定することが可能になります。
毎月定額で支払う賃料や共益費は、それぞれの坪単価×契約面積で求めます。
新しい事務所の部屋の形状や入り口の位置や窓の向きなどによって、実際に使用できる有効面積が異なりますが、目安となる面積は決めておく必要がありあます。
1人当りの平均使用面積は1.5坪〜3坪位です。
1人当りの平均使用面積は2.0坪〜4.0坪位です。
1人当りの平均使用面積は2.5〜5.0坪位です。
共益費の金額はビルによってまちまちです。一般的には坪当り3,000円から5,000円の間で設定されております。賃料が安くても共益費が高額な場合は支払う金額が膨らんでしまいますので、必ず賃料・共益費両方のバランスを確認し、支払える賃料・共益費の上限を確認します。
主な什器備品例
など
社長室、会議室、ミーティングブース、更衣室などの間仕切り工事にかかる費用を見積もります。
天井まで間仕切りする場合は、煙感知機の増設が必要となる場合があります。
新しい事務所が決まったら、工事業者から(防災関係はビル側の専任業者が指定されている事がありあます)に見積りを取りましょう。
コンピュータや電気機器の電源を確保する為の工事費用で下記のタイプがあります。
専門の業者にプランを説明して見積を取ります。
ビルに袖看板がある場合は、看板の制作費と取り付け費用を見積もります。
通常はビル側の業者に依頼しますので、新しい事務所が決まったら、貸主か管理会社に相談して、早めに手配をしましょう。
ビル側の機械警備システムの他、個別で警備システムを導入する場合は、新しい事務所の貸主か管理会社に相談して、既存の警備会社とのトラブルが発生しないよう注意します。
引越しにともなって廃棄する物(什器備品・OA器具等)がある場合は、リスト化して「廃棄処分」にかかる費用を予め見積もっておきます。
移転先が決まり、賃貸借契約が終了しましたら管轄の法務局で住所移転の登記を申請します。
事業の内容や性質によって選択されますが、都心の場合は出来る限り複数の路線が使用できる立地を選択することが望ましいです。取引先や関係会社との往復が多い場合は相手先の立地に近い所に事務所を構えることが良いように思われますが、徒歩圏内でコミュニケーションが取れる立地の場合、必要以上に行き来しなければならないようなことになってしまうなどデメリットもありますのでよく検討する必要があります。
貸ビル選択【貸ビル内覧時のチェックリスト】
面積見直し
契約面積と有効面積について
面積
空調設備
冷暖房と空調設備について
休館日と使用時間
使用時間・休館日について
電話・電気
電話回線・電気容量について
- 1.必要な量が確保出来るかを確認します。
- 2.光ファイバーを利用する場合は、ビルに既設されているか否かを確認します。
トイレ・給湯室
トイレ・給湯室について
天井高・柱
天井高・柱・壁について
電源取り出し口
電源の取り出し口の状況について
防犯・防災
防犯・防災システムについて
案内看板
案内看板の種類と設置場所について
ビル管理
ビル管理について
他のテナント
他の入居テナント
駐車場
駐車場について
貸会議室
貸会議室について
全ての要望を満たしている貸ビルにめぐり合う事はほとんどありません。
要望が高くなればなるほど『賃料』も高くなります。
自社にとって何が一番重要な事かをキチンと把握して、要望に対して優先順位をつける事がビル選びのコツとなります。
下の項目は実際に貸ビルを選定する際に必要なチェック項目です。
要望の優先順位と実態との差異を把握する事が出来ますのでご利用下さい。
坪単価が安くても契約面積に共用部分が多く含まれている場合は割高な賃料になります。
面積の算出法には、内法計算と壁芯計算による2つの方法があり、一般的には壁芯計算されている場合が多いようです。
契約面積に、廊下・トイレ等の共用部分が含まれている場合があります。
通常0〜25%の幅で共用面積を有効面積に加え、契約面積としている場合があります。各ビルによって共用面積の比率が違いますので、該当物件が何%の共用面積を含んだものなのかを把握しておきましょう。
全館一括空調とフロア別の空調システムがあります。全館一括空調の場合は業務形態、使用時間に不都合が出る場合があります。また、時間外空調料金が高額なビルもありますので必ず確認をします。
使用時間や開館日に制限が設けられているビルもあります。夜間や日祭日に使用することがある場合は確認が必要です。
※ビルに設備がない場合はNTTに工事の依頼をしますが、工事着手までには2ヶ月〜3ヶ月を要します。
男女別か、共用か。給湯室、トイレのスペースは十分にあるか、トイレの清掃は共益費で負担するのか、また業者に依頼し別途経費が発生するのかを確認します。
同じ面積でも室内の形状により使い勝手が異なります。現在使用中のキャビネット等が収まらない場合がありますので、図面だけでなく実際に採寸して確認します。
コンピューター用の配線が必要な場合は配管の径の太さを確認します。
警報警備の有無、警備システムの種類を確認します。
社名表示板の位置とサイズ、看板制作費の概算などを確認します。
館内の清掃・メンテナンスはどのように行われれるのか、室内の清掃契約の内容や金額なども確認します。
どんな企業が入居しているのか案内看板などで確認します。
駐車場スペースの大きさ、使用時間、料金、契約形態などを確認します。
大型ビルには貸会議室が設けられている場合が多く見られます。貸会議室を利用することで賃借する事務室の面積を圧縮することが出来ますので活用します、 使用料金やスケジュール設定なども確認しておきます。
重要事項説明【重要事項説明書】
重要事項説明書記載例
- 1. 媒介業者に関する事(免許番号・免許年月日・主たる事務所・商号・代表社名)
- 2. 説明をする宅地建物取引主任者(氏名、登録番号、業務に従事する事務所名)
- 3. 取引の態様(賃貸・売買・交換)(代理・媒介)
- 4. 供託金に関する事項(供託場所)
- 5. 物件の表示
- ビル名
- 所在地
- 階数(部屋番号)
- 貸室の種類(事務所・店舗・工場など)
- 契約面積
- 6. 貸主の表示
- 貸主名
- 住所
- 7. 登記簿に記載された事項
- 所有権に関する事
- 所有権以外の権利
- 登記簿謄本(添付)
- 8. 法令に基づく制限の概要
- 9. 飲用水・電気・ガスの供給施設の整備状況
- 10. 建物の設備の整備の状況
- 11. 借賃および借賃以外に授受される金額
- 敷金(保証金)
- 賃料
- 共益費
- その他の費用
- 12. 契約の解除に関する事項
- 13. 損害賠償額の予定または違約金に関する事項
- 14. 支払金または預かり金の保全措置概要
- 15. 当該建物の存する区域
- 16. 契約期間および更新に関する事項
- 17. 用途その他の利用の制限に関する事項
- 18. 敷金およびその他の一時金の清算に関する事項
- 19. 管理の委託先
- 20. 添付資料
宅地建物取引業報第35条の規定により、宅地建物の売買、交換、賃貸借の契約を締結する前までに、宅地建物取引主任者をして宅建業法で定められた項目について書面を交付して説明しなければならないことを義務付けております。
契約締結の前には重要事項の説明を、必ず「重要事項説明書」と共に受けて下さい。
これにより、契約を締結する物件の概要が正確に把握でき、後日のトラブルを未然に防ぐ事ができます。
貸室賃貸借契約の締結
条文理解
契約書の条文を理解する
口約束は禁物
口約束はしない事
支払明細書
支払明細書(清算書)
捺印時の注意
印鑑を押すとき
契約締結までの流れをご説明します。
重要事項説明書で契約の内容を十分に把握される訳ですが、あくまで契約書そのものが主体ですので、十分にその内容を理解・確認しておく必要があります。
記載されている条文で使用されている言葉の意味が解らなかったり、間違った理解をしていても、調印が済んだ後は訂正がききません。
「知るは一時の恥じ、知らぬは一生の恥じ(損)」とい格言もあります。
解らない事は媒介業者が教えてくれますが、自分自身で理解できている事が大切です。
賃貸借契約は日常的に行う契約行為ではありませんので、解らなくて当然です。
内容をしっかり確認しましょう。
ちなみに、賃貸借契約のトラブルは「賃借人が契約書を良く読んでいなかったか理解していなかった」ことに起因するものがほとんどです。
契約前に急に決まった事や契約締結までに解決されていない事がある場合、口約束でその場をやりくりしているケースも見受けられます。
口約束の半分はトラブルになると言っても過言ではありません。
契約時に確定していない事や、積み残した内容があるときは、必ず「覚書」や「確認書」を作成して貸主、借主双方で署名・捺印しておきましょう。
敷金(保証金)や前家賃、前共益費などは、仲介(媒介)業者か貸主が作成したもので内容を確認します。
まれに、計算違いや振込先の誤りでトラブルになることがありますのでキチンと確認しましょう。
法人の場合は「代表者(又は捺印の権限を委譲された方)」、個人の場合は「本人」が捺印しましょう。判子の貸し借りは禁物です。
移転準備
移転先オフィスのレイアウト
スペースプラン
- 事務スペース
- 応接室
- 簡易接客スペース
- 会議室
- 役員室
- 社長室
- 特殊用途(サーバールーム等OA関係)
- 更衣室
- 休憩室
什器備品プラン
- 新規で購入する什器の納期確認と発注
- 移転先事務所に持参する什器備品の設置プラン
- 廃棄する什器備品の選別と廃棄担当業者
貸室内造作プラン
造作プラン
- 新規事務所における造作工事部分の図面確認
- 造作図面を貸主又は建物管理会社に提出し各種法令制限に関する確認を取る
- 見積り取得及び業者選定
- 工事スケジュールの確認及び貸主又は管理会社への届け出と日程調整
引越しプラン
最初にする事
- 1.引っ越しの予定日を仮決定します。
- 2.移動する物を選択します。
- 3.廃棄する物を選別します。
- 4.ダンボール箱の必要量を見積ります。
- 5.パソコンやコピー機など移動に慎重を期する物を選別します。
移転事務
契約締結までの流れをご説明します。
既に検討済みのレイアウトについて最終的な判断を下すことになります。
又、移転までの期間が2ヶ月〜3ヶ月しかないので下記事項をもう一度確認して漏れがないようにします。
引越し業者を呼んで下記打ち合わせを行います。
別紙「事務所移転マニュアル」を参照して下さい。
電話の移転以下NTTのホームページから抜粋
移転・電話のお引越しとは・・。
申込方法
バーチャルショップ
お近くの弊社支店・営業所の窓口で受付けております。
お申込はお早めに・・。
お知らせいただく内容
- 1.電話番号 現在お使いの電話番号
- 2.お名前 電話のご契約者名義
- 3.電話の設置場所 現在の住所と新住所
- 4.住所 住所と電話が設置されている場所が異なる場合にお知らせください
- 5.工事のご希望日 お取外し及び新しい場所でのお取付けご希望日
その他
http://www.ntt-east.co.jp/shop/annai/iten/iten-k.html
NTT東日本バーチャルショップでは、NTT東日本エリアにお引っ越しされる方のお申込みを受け付けております。
※NTT東日本エリアとは原則として、
北海道、秋田、山形、青森、岩手、福島、宮城、新潟、長野、山梨、群馬、栃木、茨城、埼玉、千葉、神奈川、東京の各都道県です。
(上の「お申込み」ボタンから移転予約申込へ)
「116」
※ 携帯電話からのお申込みはこちら
(http://www.ntt-east.co.jp/shop/annai/116.html)
電話の工事は予約制です。
お早めにお申し込みいただきますと、お客さまのご都合の良い日をご指定いただけます。
なお、移転の際は、電話のお取外し予定日から1か月以内に、移転先で電話をお取付けください。お取外しの日から1か月以内にお客さまとご連絡がとれず、お取付け工事ができなかった場合は「利用休止」の扱いとさせていただきます。
※利用休止
再取付時に電話番号は変わりますが、無料で5年間お預かりします。
(お預かり期間は、5年単位で更新できます。)
お引越し等で電話番号が変更となった場合、他の電話会社のサービス等をご利用の場合は、該当の電話会社にご連絡願います。
郵便局への届出
お引っ越しの際には、お近くの郵便局に転居届を出しておくだけで、1年間、旧住所あての郵便物を新住所に無料で転送します。なお、更新される際には、再度、お近くの郵便局に転居届をお出しください。
リース機器会社への手配
リース会社に移転の連絡をします。
購読新聞の変更手続き
購読している販売代理店に移転日を通知します。
保険などの契約変更手続き
保険会社に移転の通知を行い必要な手続きを行います。
印刷物の表示変更主な印刷物は下記のとおりです。
- 1.移転案内状
- 2.名刺(移転の2週間前に準備できていると営業職の方々に喜ばれます)
- 3.各種伝票類
- 4.会社案内
- 5.カタログ
- 6.その他印刷物
ホームページ
ホームページを持っている場合は、移転の案内を早めに表示する事が可能です。
法務局への届出
- 1.現住所の担当局で移転の手続きを行います。
- 2.移転のケースや移転先の住所場所よって提出する書類が異なりますので、最寄の法務局に確認します。
- 3.本社移転の場合は「移転先住所における類似商号の調査」「商号の仮登録」「定款の変更」などの手続きが必要です。
地方税務署
「事業開始等申告書」に「商業登記簿謄本」を添付して届け出を行います。
税務署への届出
移転登記終了後、商業登記簿謄本か抄本を添え「事業所税・納税地・その他の変更移動届出書」と「給与支払事務所等の移転届出書」を提出します。